J Am Coll Cardiol誌から 難治失神の一因に特発性発作性房室ブロック アデノシン低値が特徴、再発予防には心臓ペーシングが有効 一過性に房室ブロックが起こる発作性第3度房室ブロックと診断される症例の中に、特発性発作性房室ブロックと名付けられる新しい病態が含まれていることが分かった。長期間にわたって失神を繰り返すが、持続性の房室ブロックには移行せず、再発予防には心臓ペーシングが有効である。その臨床像およ… 2011/05/25 循環器
Lancet誌から 橈骨動脈穿刺で血管合併症が半数以下に ACS患者を対象に大腿動脈穿刺と比較、主要アウトカムには差なし 急性冠症候群(ACS)患者に対する冠動脈造影および経皮的冠動脈インターベーション(PCI)時の穿刺を橈骨動脈にする群と大腿動脈にする群に分けてアウトカムを比較したところ、死亡・心筋梗塞・脳卒中などの主要アウトカムに差は見られなかった。… 2011/04/22 循環器
Diabetologia誌から 日本人の顕性蛋白尿への移行は低率 血糖と血圧の厳格コントロールが重要に、JDCSの解析 日本人2型糖尿病を対象とする大規模臨床研究であるJDCS(the Japan Diabetes Complications Study)で腎症の発症について検討したところ、尿蛋白陰性または低濃度微量アルブミン尿を示す早期段階の被験者では、血糖値および血圧値を厳格にコントロールすることで顕性蛋白尿への移行は低率に抑えら… 2011/03/24 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌 ICDの不適切作動は死亡率上昇と関連 5回で死亡リスクは3.7倍に、ICD装着後の患者1500例を追跡 ICD(植込み型除細動器)を装着した患者の予後を前向きに調査したところ、13%の患者で不適切作動(inappropriate shock)が1回以上発生し、回数が増えるほど死亡リスクが上昇することが分かった。オランダの専門施設で実施されたこの調査結果は、J Am Coll Cardiol誌1月27日号に掲載された。… 2011/02/14 循環器
Arch Neurol誌 スタチンで脳出血既往者の余命が2.2年短縮 主因は脳出血の再発、QALYsに基づく決断分析の結果 頭蓋内出血(intracerebral hemorrhage:ICH)の既往がある患者に対するスタチン投与の影響を検討したところ、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉に出血した脳葉型(lobar) ICHの患者では、生活の質で補正した余命(QALYs)がスタチン投与により2.2年間短くなることが分かった。主因は脳出血の再発… 2011/01/26 循環器
Arch Intern Med誌から 7因子によるAF発症予測は人種に関係なく有用 フラミンガム研究で得たリスクスコアを他コホートで検証 白人を対象としたフラミンガム研究(FHS)から得られた心房細動(AF)発症リスクを予測するアルゴリズムを、地理的および人種的に異なる2つの大規模コホートに当てはめて前向きに検討したところ、対象者の人種を問わず、7つの危険因子によるリスク評価でAFの発症を高率に予測できることが分かった… 2010/12/13 循環器
JAMA誌から 高感度トロポニンTが高齢者の心不全発症を予測 50%以上増加した場合、心不全の発症リスクは1.6倍に上昇 米国での一般高齢者を対象とした前向きコホート研究から、高感度心筋トロポニンT(cardiac troponin T:cTnT)値と心不全の新規発症、心血管死との間に有意な関連が見られることが分かった。また、経過観察中にcTnTが50%以上増加した場合、増加していない場合に比べて心不全発症のハザード比が1.… 2010/11/26 循環器
Circulation誌から QT延長症候群、ICD適応の見極めは 適切作動例は全症例の28%、判断には危険因子のスコアリングが有用 QT延長症候群(LQTS)で植込み型除細動器(ICD)を装着した233例を追跡したところ、平均4.6年間で28%の患者で心室細動などに伴う1回以上の適切作動が記録された一方、25%にICD装着に伴う合併症が見られた。この結果はCirculation誌9月28日号に掲載された。著者らは、危険因子のスコアリングで適… 2010/10/13 循環器
Arch Intern Med誌から AF患者への2剤以上の抗血栓薬併用は有害 ワルファリン、アスピリン、クロピドグレルの3剤で出血リスクは3倍超に 心房細動(AF)患者を対象とした大規模観察研究で、2剤以上の抗血栓薬を併用した場合の出血リスクを調べたところ、ワルファリン・アスピリン・クロピドグレルの3剤およびワルファリン・クロピドグレルの2剤併用による出血リスクは、ワルファリン単独と比べて3倍超に上った。この結果はArch Intern… 2010/10/01 循環器
Lancet誌から INR管理が悪いほどdabigatranの優越性際立つ 管理良好の場合でもワルファリンに非劣性、RE-LY試験のサブ解析 INR(プロトロンビン時間国際標準比)のコントロール状況別に新規経口抗凝固薬dabigatranの有効性と安全性を比較したところ、INRのコントロールが悪いほど、dabigatran投与群で心血管イベントの発生率が低く、大出血の副作用も少ないことが分かった。… 2010/09/21 循環器
Circulation誌から 心筋梗塞後、経過とともに増える不整脈死 3カ月以降の突然死の75%は致死性不整脈が原因、VALIANTサブスタディ 心筋梗塞(MI)後で左室駆出率が低下している症例を対象として、その後の突然死の原因を剖検によって調査したところ、早期はMI再発や心破裂が80%と高率だったが、次第に不整脈死が増加し3カ月以降では75%を占めた。米国、ロシア、カナダ、イタリアなど各国の施設が共同して実施した大規模臨床試… 2010/09/02 循環器
Circulation誌から 急性下壁梗塞でV1誘導のST上昇は予後不良 発症30日間の死亡率はSTが0.5mm上昇するごとに25%ずつ増加 急性下壁心筋梗塞において、12誘導心電図のV1誘導でST上昇が認められるケースはハイリスクであることが、ニュージーランドとオーストラリアの多施設で実施された前向き研究から明らかになった。V1でST変化が見られない被験者と比べると、STが0.5mm上昇するごとに発症から30日間の死亡率がおよそ25… 2010/08/13 循環器
Circulation誌から 閉塞性睡眠時無呼吸、男性は心不全リスクも上昇 中高年の地域住民を平均8.7年追跡した前向きコホート研究より 中高年の一般住民を対象とした長期間の前向き研究から、男性において閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、冠動脈疾患だけでなく心不全に対しても独立した危険因子となっていることが分かった。 2010/07/28 循環器
N Engl J Med誌から 完全皮下ICDの有効性は標準タイプと同等 心臓内にリードを留置しない新方式、手技に伴う合併症リスクが低減 心臓内にリードを留置せず、すべての機器を皮下に留置する完全皮下式の完全皮下植込み型除細動器(ICD)は、経静脈アクセスを必要とする標準的なICDと同等の有効性を示した。欧米の多施設で行われた非ランダム化試験の結果で、N Engl J Med誌7月1日号に掲載された。試験は小規模で予備的なものだ… 2010/07/15 循環器
Circulation誌から クロピドグレルとアスピリン併用、1次予防には向かず 投与開始後1年間では出血リスクが1.88倍に 血管系疾患と診断されているが病状が安定している、または複数の血管系疾患リスクを持つという軽症の被験者に対してクロピドグレルとアスピリンによる抗血小板薬併用療法(dual antiplatelet therapy;DAPT)を実施したところ、プラセボ群に比べて出血リスクが高くなることが確認された。… 2010/07/01 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 冠血流予備量比の測定効果はDES留置2年後も持続 死亡・心筋梗塞が血管造影単独より減少、FAME研究の2年成績 多枝冠動脈疾患に対して薬剤溶出ステント(DES)留置の適応を決定する際、血管造影に加えて冠血流予備量比(fractional flow reserve:FFR)を測定する群と血管造影単独群に分け、アウトカムを比較するランダム化試験(RCT)の2年成績が5月26日、J Am Coll Cardiol誌オンライン版に掲載された。昨… 2010/06/18 循環器
BMJ誌から メトホルミン長期投与でビタミンB12欠乏リスク増加 血中濃度の低下を見たら積極的補充療法をと筆者 ビグアナイド(BG)系経口血糖降下薬メトホルミンの長期投与は、ビタミンB12欠乏症のリスクを高めることが分かった。心血管イベントのリスクファクターであるホモシステイン濃度の上昇も見られた。オランダで行われたランダム化比較試験(RCT)の結果で、5月20日、BMJ誌オンライン版に掲載された… 2010/06/04 代謝・内分泌
JAMA誌から 糖尿病腎症へのビタミンB群投与は逆効果 ホモシステイン値は低下するも腎機能は悪化、血管イベントも増加 糖尿病腎症に対するビタミンB群療法の効果をランダム化比較試験(RCT)で検討したところ、プラセボに比べて血中ホモシステイン値は低下するものの、糸球体濾過率(GFR)の低下や血管イベントのリスクは逆に高まることが分かった。この結果は、JAMA誌4月28日号に掲載された。… 2010/05/21 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から ARBITER 6-HALTS試験の最終結果が論文に 追跡期間短い症例を加えてもナイアシン併用群が優れる傾向は変わらず スタチン内服で血清脂質値が十分に改善しない冠動脈疾患(CHD)の高リスク患者に対して、エゼチミブを併用するよりも徐放性ナイアシンを併用する方が頸動脈内膜中膜複合体厚(CIMT)の減少効果が高かった。しかも、その効果の差は薬剤の併用期間が長いほど広がった。… 2010/04/28 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 遺伝子型に基づくワルファリン管理で入院減少 出血や血栓塞栓症による入院リスクは28%低下 ワルファリンの使用開始時、薬物代謝に影響を及ぼす遺伝子型を調べて主治医に知らせることで、6カ月の経過観察中の入院率が、遺伝子型を調べなかった場合に比べて有意に低下した。 2010/04/16 循環器
N Engl J Med誌から 永続性心房細動の心拍数調節治療、目標心拍数は? 110/分未満の緩やかな基準でも心血管イベントは増えず 永続性心房細動に対して心拍数調節治療を行う際、安静時心拍数が110/分未満という比較的緩やかな目標を設定しても、現在一般的である厳格な目標と比較して、心血管疾患の罹患率および死亡率に変化はなく、治療方針として有効であることが示された。… 2010/04/01 循環器
Arch Neurol誌から ワルファリン治療患者のtPAの適応は再検討を INR1.7以下の低値でも頭蓋内出血のリスクは10倍 ワルファリン治療を受けていた患者が急性虚血性脳卒中を発症し、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)を静注された場合、INR(プロトロンビン時間の国際標準比)が1.7以下の低値であっても、ワルファリン治療を受けていない患者に比べて症候性頭蓋内出血の頻度が10倍も上昇することが分かった。… 2010/03/16 循環器
Hypertension誌から BNPは虚血性心・脳血管疾患のリスク予知因子にもなる 三分位の最高値群では、最低値群に比べハザード比が2~3倍に 心血管症状のない高齢者のNT-proBNP高値は、虚血性心疾患および虚血性脳血管疾患の初発を予測する、よい指標になることが分かった。オランダ・ロッテルダムで実施されたコホート研究の結果で、Hypertension誌オンライン版に1月18日、公開された。… 2010/03/02 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 症候性の椎骨動脈狭窄症に対する経皮的ステント治療 合併症なく症状改善に有効、治療の選択肢となる可能性 症候性の椎骨動脈狭窄症(VAS)に対して、経皮的カテーテル術によるステント治療を試みたところ、手技に伴う合併症はみられず、約8割の患者では症状改善に有効だった。米国の単施設での臨床研究の結果が、JACC誌2月9日号に掲載された。… 2010/02/22 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 糖尿病合併例でもLMT・3枝の血行再建はCABGが優れる PCIに比べ心血管イベント発生が有意に低率、SYNTAX試験サブ解析 左冠動脈主幹部(LMT)または3枝に病変を有する患者を対象に、パクリタキセル溶出ステント(PES)留置による経皮的冠動脈形成術(PCI)を行う群と、冠動脈バイパス術(CABG)を実施する群に分け予後を比較したSYNTAX試験のサブ解析から、糖尿病患者でも、1年後の重篤な心臓および脳血管イベントの… 2010/02/04 循環器
Circulation誌から 右室駆出率は慢性心不全の予後と相関 20%未満で総死亡や心不全増悪が有意に高率、BEST研究のサブスタディー 左室駆出率(LVEF)35%以下の慢性収縮性心不全患者を対象に右室駆出率(RVEF)とアウトカムの関連を調べたところ、RVEFが20%未満では、20%以上の場合と比べて総死亡率および心不全による入院率が有意に高かった。この結果は、Circulation誌1月19日号に掲載された。… 2010/01/22 循環器
Arch Neurol誌から 強化薬物療法で無症候性頸動脈狭窄の予後改善 微小血栓検出率が低下し、心血管イベントも大幅に減少 無症候性頸動脈狭窄(asymptomatic carotid stenosis:ACS)に対して、従来のリスクファクターを管理する方法から、血管病変の進行度を指標とする強化薬物療法(intensive medical therapy)に変更したところ、経頭蓋超音波ドップラー法(TCD)による微小血栓の検出率と心血管イベントの有意な減… 2010/01/08 循環器
New Engl J Med誌から 高感度トロポニンTは冠疾患の予後判定に有用 従来法では検出できない微量の上昇が心血管死と相関 安定冠動脈疾患を有する患者を対象に、高感度心筋トロポニンT検査値と心血管疾患による死亡との関連を調べたところ、両者の間に有意な正の相関が認められた。心筋トロポニンTは急性冠症候群の診断マーカーとして知られるが、その微量アッセイは冠疾患の予後判定にも活用できる可能性が示された。… 2009/12/16 循環器
N Engl J Med誌から 心電図下壁誘導の早期再分極は長期予後不良 フィンランド一般住民を対象とした大規模研究の結果 安静時心電図の下壁誘導で早期再分極が見られた中年層の人では、初回の心電図検査から15年ほどたって心疾患や不整脈による死亡リスクが高くなることが、フィンランドの一般住民を対象とした大規模研究で見いだされた。この結果は11月16日、N Engl J Med誌オンライン版に掲載された。… 2009/12/07 循環器
Heart誌から PCI後1年超の抗血小板薬併用に有益性なし 米国での大規模観察研究、ハイリスク群でも同様の結果 経皮的冠動脈形成術(PCI)後にクロピドグレルとアスピリンによる抗血小板薬併用(dual antiplatelet:DAP)療法を12カ月後以降も継続した場合と、12カ月後にクロピドグレルを中止しアスピリンのみとした場合の予後を比べたところ、全死亡と心筋梗塞の発生に差は見られなかった。米国ペンシルベニ… 2009/11/17 循環器
Circulation誌から NT-proBNP濃度が心房細動発症の有力な予測因子に 病態生理に直接関係しているのかは、今後の検討課題 脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端末フラグメント(NT-proBNP)は、心房細動(AF)発症の予測因子としても有用である可能性が示された。NT-proBNPが最高値の群では最低値の群に比べて、追跡期間中のAF発症のハザード比が4倍になっていた。本研究は、高齢の一般住民を対象とした米国での前向き… 2009/11/10 循環器
Heart Rhythm誌から 携帯ヘッドホンでペースメーカーやICDが誤作動 胸ポケットに入れず胸壁から3cm以上離して携行を 携帯音楽プレーヤーとともに使用するヘッドホンでも、機器内にある磁石の作用によって磁場干渉が生じ、心臓ペースメーカー(PM)や植込み型除細動器(ICD)の正常な作動が妨害されるケースがあることが分かった。PMやICDを装着した人が携行する際は、胸壁から3cm以上離す必要がある。この結果は、… 2009/10/23 循環器
Circulation誌から メタボリック症候群の女性ではPADのリスクが上昇 心血管疾患と同様に炎症や血管内皮活性化による機序が関与か メタボリック症候群(MetS)の基準に該当する女性では、MetSではない女性に比べて下肢の末梢動脈疾患(PAD)を発症する率が高いことが確認された。MetSの項目の中では耐糖能異常による影響が最も大きく、BMI高値は影響が認められなかった。米国ボストンのBrigham and Women's Hospital、スイスの… 2009/10/06 循環器
Circulation誌から 原因不明な心停止の半数以上は系統的精査で診断可能 遺伝子検査や家族スクリーニングも有用 心機能障害や冠動脈病変が認められなかった原因不明な心停止蘇生患者63例に対して、心臓MRI、運動・薬物負荷、電気生理学的検査などによる系統的精査を進めたところ、56%の患者で、QT延長症候群、カテコラミン感受性多型性心室頻拍(CPVT)、不整脈原性右室心筋症(ARVC)などの診断がついた。こ… 2009/09/17 循環器
Lancet誌から 持続性心房細動にカテーテルで左心耳閉鎖術 有効性はワルファリンに劣らず、治療の選択肢として期待 非弁膜症性心房細動に対して、カテーテルを用いてデバイスを留置することによって左心耳を閉鎖する左心耳閉鎖術を施行したところ、ワルファリン治療と比較して有効性に差が見られないことが分かった。手技に伴う合併症のリスクはあるがワルファリンが不要になる利点があり、ワルファリン内服と並… 2009/09/01 循環器
Circulation誌から マルファン症候群にARBが有効な可能性 ロサルタン投与でTGFβレベルが有意に低下 マルファン症候群(MFS)では、抗炎症サイトカインであるトランスフォーミング増殖因子β(TGFβ)の過剰産生が、症状の出現と密接に関連することが知られている。アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)やβ遮断薬を投与すると、TGFβの血中濃度が低下し、それに伴い大動脈起始部の拡張も改善す… 2009/08/20 循環器
Hypertension誌から 白衣・仮面高血圧の4割超が持続性高血圧に進展 イタリアのPAMELA研究コホートの追跡結果 白衣高血圧(white-coat hypertension)および仮面高血圧(masked hypertension)の予後を追跡したところ、10年後に4割以上の患者が持続性高血圧(sustained hypertension)に進展することが分かった。この結果は、Hypertension誌8月1日号に掲載された。… 2009/07/31 循環器
Circulation誌から 副甲状腺ホルモン高値は心血管死亡と関連 スウェーデンでのコホート研究で明らかに 血漿中のPTH(副甲状腺ホルモン)値の上昇は、心血管疾患による死亡リスクと関連することが、スウェーデンの一般住民を対象にした前向きコホート研究でわかった。PTH値が正常範囲にある場合でも、心血管死亡と正の相関が見られた。この結果はCirculation誌7月2日号に掲載された。… 2009/06/24 循環器
Arch Intern Med誌から 利尿薬使用に伴う糖尿病発症は心血管アウトカムに影響せず ALLHATとその後の試験結果を再評価、利尿薬に勝る降圧薬なし サイアザイド系利尿薬とCa拮抗薬、ACE阻害薬、α遮断薬の心血管アウトカムを比較した大規模試験ALLHATの結果と、その後に発表された比較試験、メタ解析の結果を再評価したところ、サイアザイド系利尿薬は心不全予防の点で秀でており、糖尿病を発症しても心血管アウトカムに悪影響は及ぼさないこと… 2009/05/30 循環器
N Engl J Med誌から DESの長期予後はBMSと同等、スウェーデンSCAAR 2007年の報告ではDESの予後が有意に悪く、DESの安全性論争に火 冠動脈ステントを1本留置した患者を対象に、薬剤溶出ステント(DES)を使用した群と従来のベアメタルステント(BMS)を使用した群の長期予後を比較したところ、死亡および心筋梗塞の発生は同等であり、再狭窄はDES群で有意に低いことがスウェーデンで行われた大規模な観察研究で分かった。この結… 2009/05/25 循環器
J Am Coll Cardiol誌から SESの再狭窄抑制効果は5年後も持続 安全性はBMSと同等、SIRIUS試験の最終報告 シロリムス溶出ステント(SES)とベアメタルステント(BMS)のアウトカムを比較した先駆的研究であるSIRIUS(Sirolimus-Eluting Stent in De-Novo Native Coronary Lesions)試験の5年後の追跡結果が、J Am Coll Cardiol誌4月21日号に報告された。試験対象となった冠動脈1枝病変の患者では、SESに… 2009/05/16 循環器
J Am Coll Cardiol誌から DESを適応外使用しても長期予後は悪化せず スウェーデンSCAARレジストリー4年間の追跡結果 薬剤溶出ステント(DES)を適応外の症例に使用しても(off-label use)、1~4年後の死亡および心筋梗塞の発生率はベアメタルステント(BMS)を使用した場合と同等であることが、スウェーデンで実施された大規模な観察研究でわかった。この結果は、J Am Coll Cardiol誌4月14日号に掲載された。… 2009/05/08 循環器
N Engl J Med誌から ICU入院時の厳格な血糖管理は死亡率を高める 約6000例を対象にしたNICE-SUGAR研究の結果 集中治療室(ICU)に入院した患者を対象に、厳格な血糖管理(目標域:81~108mg/dL)を行う群と、従来の血糖管理(目標域:180mg/dL以下)を行う群に分けて経過を観察したところ、90日後の死亡率は厳格な血糖管理を行う群の方がやや高かった。この結果は、N Engl J Med誌3月26日号に掲載された。… 2009/04/27 代謝・内分泌
N Engl J Med誌から CABGに左室形成術を加えても予後改善せず 冠動脈疾患による心不全を対象にしたSTICH試験の結果 冠動脈疾患による心不全で、冠動脈バイパス手術(CABG)の適応となる患者に対して、CABGに左室形成術を併用しても、CABGのみと比べて自覚症状、運動耐容能に有意な変化は見られず、総死亡および冠疾患による入院にも差がなかった。この結果は、N Engl J Med誌オンライン版で3月29日に発表された(… 2009/04/20 循環器
CMAJ誌から 心不全に対するICDの延命効果は限定的 合併症を持つ高齢者や入院回数が多い患者での有益性はわずか 心不全で初回入院をした約1万4000例を対象に、年齢や合併症、その後の入院回数に分けて予後を見たところ、65歳以上で慢性腎疾患などの合併症がある患者は生存率が低く、植込み型除細動器(ICD)の装着で院外突然死を100%予防できたとしても、延命効果はわずかしか期待できないことがわかった。こ… 2009/04/10 循環器
Arch Intern Med誌から 急性心筋梗塞後の血糖正常化で入院死亡率が減少 インスリン使用の有無による差は見られず 血糖値が高い急性心筋梗塞(AMI)患者に対し、入院後血糖値を正常化することで生存率が向上することが示された。多変量解析による検討では入院中の至適血糖値は80~130mg/dLだったが、インスリン使用の有無による差は見られなかった。この結果は、Arch Intern Med誌3月9日号に掲載された。… 2009/04/03 循環器
Circulation誌から CKDの合併で心房細動患者の血栓塞栓症リスクが増大 抗凝固療法の適用は腎機能や蛋白尿の有無も考慮すべき、ATRIA研究 心房細動に慢性腎臓病(CKD)が合併すると、ほかの危険因子と独立して、血栓塞栓症のリスクが高くなることがわかった。心房細動患者に対して抗凝固療法の適応を判断する際、腎機能のレベルや蛋白尿の有無を把握することが重要になりそうだ。この結果は、Circulation誌3月17日号に掲載された。… 2009/03/26 循環器
Circulation誌から DES留置6カ月以降チエノピリジン投与に有益性見いだせず j-Cypherレジストリーの2年間の追跡結果 薬剤溶出ステント(DES)留置後に行う抗血小板療法で、チエノピリジン系薬剤とアスピリンの両方を中止すると遅発性のステント血栓症(ST)発生率が上昇するが、チエノピリジンのみを中止してもリスク上昇は見られず、留置6カ月以降のチエノピリジン投与に明らかな有益性は認められなかった。わが… 2009/03/09 循環器
Circulation誌から 心臓再同期療法で重症心不全の入院リスクは確かに減少 死亡競合リスクを考慮したCOMPANION試験の解析結果 重症心不全患者に対して、薬物療法単独群と心臓再同期療法(CRT)を追加した群に分けて経過を比較した結果、死亡競合リスクを考慮しても、CRTを追加した群では総入院回数および心疾患・心不全による入院回数が有意に減少することがわかった。CRT追加群では、植込み型除細動器装着の有無で差は見ら… 2009/03/02 循環器
J Am Coll Cardiol 誌から ICD装着の適否判定にT波交互脈検査が有効 ABCD試験の結果、ESP検査との併用で判定精度がさらに向上 心臓突然死の一次予防を目的とした植え込み型除細動器(ICD)装着の適否を判断する方法として、低侵襲のマイクロボルトT波交互脈検査(microvolt T-wave alternans:MTWA)と、従来の電気生理学的検査(EPS)を比較したところ、MTWAの有効性はESPに劣らず、MTWAとEPSを組み合わせることでさらに適… 2009/02/20 循環器
Circulation誌から エベロリムス溶出ステントの優位揺るがず SPIRIT III試験2年後の結果、パクリタキセル溶出ステントより予後良好 新開発のエベロリムス溶出ステント(EES)と従来のパクリタキセル溶出ステント(PES)の冠動脈疾患に対する有用性を比較したSPIRIT III試験の2年後の結果が、Circulation誌1月26日号に掲載された。2年後における冠動脈イベントを伴わない生存率はEES群で有意に高く、標的血管の不全および主要な心… 2009/02/16 循環器
JAMA誌から BNPガイド治療は心不全患者のアウトカムを改善せず 75歳以上では従来型治療の方が優れる傾向に 高齢のうっ血性心不全患者を対象に、処方内容を決定する指標としてN末端BNP(brain natriuretic peptide:脳性ナトリウム利尿ペプチド)を用いた群と、従来のように臨床症状を指標とした群に分け18カ月にわたって追跡したところ、両群のアウトカムに差が見られなかった。この結果は、JAMA誌1月28… 2009/02/06 循環器
Arch Intern Med誌から バソプレシンとステロイドの追加で心停止後の予後改善 エピネフリン単独投与に比べて蘇生率や生存退院率が向上 院内心停止の蘇生時にエピネフリンに加えてバソプレシンと副腎皮質ステロイドを投与すると、エピネフリンのみを投与した場合に比べて蘇生率や生存退院率が向上することがわかった。蘇生後ショックを起こした患者でも、副腎皮質ステロイドを継続投与した方が生存退院率が良好であった。この結果は… 2009/01/31 循環器
Circulation誌から スタチンは中心動脈圧や血行動態に影響を与えず 大規模コホート研究ASCOTのサブスタディーで明らかに 高血圧の治療中で明らかな高脂血症を伴わない患者を対象にしたプラセボ対照前向き試験で、中心動脈圧および血行動態に対するスタチン内服の影響を調べたところ、プラセボ群と差は認められなかった。この結果は、Circulation誌1月6/13日号に掲載された。… 2009/01/22 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 64列CTの診断精度は冠動脈造影と同等か? 除外診断には有効だが重症度を過大評価する傾向も 冠動脈疾患を疑う症状があり従来の冠動脈造影検査(conventional coronary angiography:CCA)が必要とされた患者を対象に、64列CTによる冠動脈造影検査(CTCA)を実施してCCAの結果と比較したところ、CTCAは冠動脈の有意狭窄を除外する手段としては信頼できるが、閉塞の重症度を過大評価する傾向… 2009/01/08 循環器
Circulation誌から CAGとPCIの実施率は強く相関するがCABGとは相関せず 米国のメディケア加入者を対象にした調査研究 米国の65歳以上のメディケア加入者を対象に、冠動脈造影検査(CAG)の実施率と、冠動脈インターベンション(PCI)、冠動脈バイパス手術(CABG)のそれぞれの実施率との相関を調べた結果、PCIは冠動脈造影と強い相関が認められたのに対し、CABGとは低い相関しか認められず、冠動脈造影の件数が増え… 2009/01/05 循環器
Circulation誌から 1剤で管理できない発作性心房細動、次の選択は? 薬物治療を継続した群に比べてアブレーション群で再発率が大幅に低下 1剤以上の抗不整脈薬を用いてコントロールできなかった発作性心房細動患者を、カテーテルアブレーションを行う群と、抗不整脈薬の変更・追加を行う群に分けて経過を観察したところ、アブレーション群の方が心房細動の再発率が大幅に低く、自覚症状・運動耐容能・QOLともに優れていた。この結果はC… 2008/12/22 循環器
Hypertension誌から 血圧と心拍数の日差変動が大きいほど予後不良 岩手県大迫町の一般地域住民コホート研究で明らかに 家庭で測定した血圧および心拍数の日差変動が大きいほど、心血管死亡のリスクが高く、それら日差変動は長期的な予後予測に有用であることが、日本人を対象にした前向きコホート研究(大迫研究)でわかった。この結果はHypertension誌11月3日号に掲載された。… 2008/12/16 循環器
Arch Intern Med誌から 難治性高血圧では外来血圧は予後と関連せず 24時間血圧高値が心血管イベントの予測因子に 難治性高血圧(resistant hypertension:RH)の患者において、外来随時血圧は心血管イベントの発生率や死亡率と関連せず、24時間血圧測定(ABPM)で得られる収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)が、心血管イベントや死亡の独立した予測因子となることがわかった。この結果はArch Intern Med… 2008/12/11 循環器
Circulation誌から 糖尿病患者のPCI後の予後、DESの方が良好 約5000例の長期追跡研究で明らかに 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した糖尿病患者を、薬剤溶出ステント(DES)を使用した例と、従来のベアメタルステント(BMS)を使用した例に分け、長期成績を比較した結果、3年後の死亡率、心筋梗塞発症率、再狭窄率のいずれについてもDESの方が優れていた。この結果はCirculation… 2008/12/01
Circulation誌から 血栓の形成時期がST上昇型心筋梗塞の予後と関連 PCI時に吸引された古い血栓は独立した予後予測因子に ST上昇型心筋梗塞(STEMI)でPCI時に血栓吸引術を実施した患者において血栓の形成時期と予後の関係を調べたところ、形成後1日以上たった古い血栓が見つかった患者では、1日未満の新鮮な血栓のみの患者に比べて死亡率が高いことがわかった。古い血栓の存在は、STEMIの独立した予後予測因子だった。… 2008/11/19 循環器
Arch Int Med誌から 高齢者の感染性心内膜炎、院内死亡は若年者の2倍に 外科治療実施率の低さが予後に影響か 65歳以上の感染性心内膜炎(IE)では、65歳未満のIEに比べて外科治療の実施率が低く、院内死亡率が2倍に上ることが分かった。世界各国の多施設からなる研究グループが実施した大規模な前向き観察研究の結果で、Arch Intern Med誌10月27日号に掲載された。… 2008/11/14 循環器
NEJM誌から 心不全を伴う心房細動には肺静脈隔離術が優れる 房室結節アブレーション+両室ペーシングに比べQOLや心機能が有意に改善 心不全を伴う薬物抵抗性の心房細動患者に対するカテーテルアブレーション治療では、肺静脈隔離術の方が房室結節アブレーション+両室ペーシング術に比べて、QOL、運動耐容能、心機能のいずれにおいても改善率が高かった。この結果はN Engl J Med誌10月23日号に掲載された。… 2008/11/06 循環器
JAMA誌から DVT検出はD-ダイマー測定と2カ所の超音波検査で十分 全下肢カラードップラー検査との同等性がRCTで明らかに 下肢の深部静脈血栓症(DVT)が疑われた患者の経過観察における、近位静脈2カ所の超音波検査(2-point ultrasonography)と血中D-ダイマー測定の有用性は、下肢全体のカラードップラー超音波検査(whole-leg color-coded Doppler ultrasonography)と同等であることが、イタリアで実施されたラン… 2008/10/31 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 潜在性甲状腺機能低下症でも心不全のリスクは高い 65歳以上の高齢者約3000例の長期追跡調査で明らかに 65歳以上の高齢者を対象に、潜在性甲状腺機能異常症と心不全との関連を長期間にわたって調査したところ、甲状腺刺激ホルモン(TSH)が10.0mU/L以上の潜在性甲状腺機能低下症を呈する高齢者は心不全のリスクが高いことが明らかになった。この結果は、J Am Coll Cardiol誌10月9日号に掲載された。… 2008/10/27 循環器
JAMA誌から 大動脈二尖弁患者の生存率は一般人と変わらず 平均9年間フォローアップ、心イベント発生は高率 心臓超音波検査で大動脈二尖弁が見つかった成人を平均9年間経過観察したところ、心イベントの発生率は25%と高率であったが、生存率を見ると年齢・性別を一致させた一般人の対照群と有意差を認めなかった。この結果はJAMA誌9月17日号に掲載された。… 2008/10/17 循環器
Lancet誌から 心拍数を低下させれば心予後は改善するか イバブラジンを使ったBEAUTIFUL試験、高心拍群では有効性示唆 左室収縮機能不全を有する冠動脈疾患患者を対象に、心拍低下作用のあるイバブラジン(ivabradine、国内未発売)の効果を調べる大規模臨床試験の結果、心血管死などの主要評価項目に関してプラセボとの差が見いだされなかった。しかし、心拍数70回/分以上のサブグループにおいては、イバブラジン投… 2008/10/10 循環器
J Am Coll Cardiol誌から β遮断薬は心不全増悪入院時も継続すべき OPTIMIZE-HF研究の解析で中止例より予後良好 β遮断薬を服用していた慢性心不全患者が急性増悪し入院治療が必要になった場合、β遮断薬はそのまま継続した方が、中止した場合に比べて退院後の死亡率が有意に低く予後良好であることがわかった。この結果は、Journal of the American College of Cardiology誌9月16日号に掲載された。… 2008/10/01 循環器
NEJM誌から ICDを装着した心不全患者の長期予後 誤作動でも死亡リスクは有意に上昇 致死性の心室性不整脈の一次予防のためにICD(植込み型除細動器)を装着した心不全患者では、上室性頻拍などを感知して誤作動した場合、誤作動がなかった患者と比べて死亡率が有意に高かった。死亡原因の多くは心不全の増悪だった。この結果はNew England Journal of Medicine誌9月4日号に掲載さ… 2008/09/24 循環器
Circulation誌から リスク予測指標としてのABIなら足首血圧は低い方を ただし重症でない冠動脈疾患を評価する場合に限る 末梢動脈疾患(PAD:peripheral arterial disease)の臨床的指標であるABI(ankle-brachial index:足首の収縮期血圧/上腕の収縮期血圧)を算出する際、足首の血圧値は前脛骨動脈と後脛骨動脈の2つの測定値が使用可能である。数値の高い方が広く用いられているが、逆に低い方を用いた方が冠動脈疾… 2008/09/18 循環器
JAMA誌から ビタミンB群投与に冠動脈疾患の二次予防効果なし 血中ホモシステイン濃度は大きく低下したがイベント抑制には至らず 冠動脈疾患(CAD)および大動脈弁狭窄症の患者に対して、血液中のホモシステイン濃度を低下させるビタミンB群(VB6、VB12、葉酸)を長期間投与して死亡率や心血管イベントを追跡したが、対照群に比べて有意な減少は見られなかった。ノルウェーでの研究によるこの結果は、Journal of American Medi… 2008/09/10 循環器
NEJM誌から 妊娠中の子癇前症はその後の末期腎疾患のリスクに 複数回の発症や下の子の出産時での発症ほど相対危険も上昇 妊娠中に高血圧および蛋白尿がみられ子癇前症と診断された女性は、子癇前症のなかった女性に比べて、後年になって透析療法や腎移植を要する末期腎疾患(ESRD:end-stage renal disease)になる率が高かった。過去の妊娠中の子癇前症は、ESRDの危険因子となると考えられる。ノルウェーでの全国調査… 2008/09/01 循環器
Circulation誌から 多枝病変の血行再建術、6年の追跡でもCABGが勝る 糖尿病の有無で層別化しても傾向は変わらず 多枝病変の冠動脈疾患に対する6年後の長期成績でも、冠動脈バイパス手術(CABG)の方が経皮的冠動脈インターベンション(PCI)より優れていたとするランダム化比較試験の結果がまとまった。Circulation誌7月22日号に掲載された。CABGとPCIの治療成績を比較した大規模試験としては、ARTS、ERACI II… 2008/08/28 循環器
Circulation誌から 閉塞性肥大型心筋症に対する心室中隔アブレーション 有効だが合併症および適応範囲の決定に課題 閉塞性の肥大型心筋症(Obstructive HCM:Obstructive Hypertrophic Cardiomyopathy)に対する治療法として、経皮的カテーテルによる心室中隔アブレーションと外科的な中隔切除術を比較したところ、カテーテルアブレーションでも中隔切除術と同等の改善率および生存率が得られた。しかし合併症の… 2008/08/18 循環器
NEJM誌から スタチン使用に伴うミオパチーと相関するSNP 事前の検査でハイリスク者を同定できる可能性 HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)の副作用であるミオパチーは、第12番染色体に存在するSLCOB1遺伝子の一塩基多型(SNP)と強い相関があるという研究結果が明らかになった。New England Journal of Medicine誌のウェブサイトで7月23日に公開された。… 2008/08/12 循環器
NEJM誌から PCI時のシクロスポリン投与で梗塞サイズが縮小 ミトコンドリアの機能不全などを同薬が抑制する可能性 急性心筋梗塞に対してPCIを実施する際、シクロスポリンを静注すると心筋障害が軽減し、梗塞サイズも小さくなるという知見が得られた。これは仏で実施された小規模パイロットスタディーによるもの。NEJM7月31日号に掲載された。… 2008/08/05 循環器
Lancet誌から 頸動脈雑音が心筋梗塞の発症予測因子に 全身の動脈硬化を反映する指標として再評価 頸動脈の雑音が聴取できる人は、心血管疾患による死亡および心筋梗塞の発症率が有意に高いというメタアナリシスの結果が明らかになった。Lancet誌5月10日号に掲載された。頸動脈雑音はこれまで、脳血管イベントと関連付けて研究されることが多かった。だがTIAなどの有症者では頸動脈雑音があって… 2008/07/31 循環器
Circulation誌から CRTの適応決定に心エコーは有用ではなかった 多施設試験のため計測方法や手技のばらつきが原因か 重症心不全に対して、右心室と左心室の両室をペーシングする心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy:CRT)が注目されている。しかし、治療に反応しないnon-responderも30%以上存在することがわかってきた。そこで、現在の適応基準に心エコーの計測値を加えることでresponderの検出… 2008/07/25 循環器
Circulation誌から 糖尿病のイベント初発リスクはMI既往者の再発リスクと同等 血糖降下療法を受けていれば心血管イベント予防のための積極的介入が必須 血糖降下療法を受けている糖尿病者の心血管イベント初発リスクは、性別や糖尿病の種類にかかわらず、心筋梗塞の既往がある非糖尿病者の心血管イベント再発リスクと同等だった。デンマークの全住民を対象とした大規模な前向きのコホート研究から明らかになったもので、結果はCirculation誌7月15日… 2008/07/24 代謝・内分泌
NEJM誌から 急性心原性肺水腫に対する非侵襲的な人工換気法 開始直後の呼吸状態は改善するが死亡率は低減せず 急性心原性肺水腫の患者に対して、フェイスマスクによる通常の酸素投与と、CPAP(持続陽圧呼吸法)またはNIPPV(非侵襲的間欠的陽圧換気法)による非侵襲的な人工換気法を比較したところ、非侵襲的な人工換気法では開始1時間後の呼吸困難感、心拍数、アシドーシス、高炭酸ガス血症にはより有効で… 2008/07/22 循環器