Siemens President's Voice vol.1
革新的ソリューションで医療の質を高め、患者様のQOL向上に貢献します
高い技術力を背景に次々と革新的なソリューションを投入し続けるシーメンス。ニーズを的確にとらえたソリューションは医療の質の向上に貢献し続けている。シーメンスグループ日本代表でありヘルスケアセクターリードでもある織畠潤一がヘルスケア事業のビジョン、現在の取り組み、未来像について語る。

予防から診断・治療・継続的ケアまでヘルスケアを総合的にサポート

 現在シーメンスはグローバルにおいて、そして日本においてヘルスケア、インダストリー、エナジーの3セクターで事業を展開しています。本社のあるドイツや米国の研究施設をはじめとするグローバルなリソースを背景に開発・事業展開を進める一方、日本のお客様の声をしっかりと聞き本社にも伝えることで、日本のニーズに適合した製品・ソリューション開発を行っています。
 シーメンス・ジャパンのヘルスケアセクターはCTやMRIなど画像診断装置と放射線治療システムを扱う「イメージング&セラピー」、超音波診断装置や一般X線撮影装置など日常の診療に不可欠な製品を扱う「クリニカルプロダクト」、臨床検査機器と診断薬を扱う「ダイアグノスティクス」の3事業部から成っています。
 当社の最大の特徴は病気の予防・早期発見から診断、治療、継続的ケアまで、一連のヘルスケアを総合的にサポートしている点。予防・早期発見から診断、継続的ケアのフェーズではCT、MRI、マンモグラフィなどの画像診断(生体内診断)に加え、生化学検査、血液学検査、糖尿病検査など幅広い検体検査(体外診断)のソリューションを持っています。また、放射線治療システムなど治療そのものを行うシステムも有しています。
 より早い段階で正確で詳細な診断を行えることは、より適切な治療につながり、治療後の継続的ケアは病気の再発を予防します。このように一人の患者様のすべてのフェーズに対して総合的に最適のサポートを行えることが他社にはない最大の強みと言えるでしょう。
 もう一つの特徴は高い技術力によって革新的な製品・ソリューションを生み出している点です。たとえば日本初のX線診断装置は1898年にシーメンスが納入しています。最近も革新的な製品を出し続け、MRI 、分子イメージング、血管撮影装置などの分野では日本におけるリーディングカンパニーの地位を獲得しています。
 私たちの最終的な目標は医療の質を高めることで、患者様のQOL(Quality Of Life)向上に貢献すること。ヘルスケアへの総合的なアプローチと革新的な製品・ソリューションを活用していただくことで、この目標の達成を目指しています。

すべての人が利用しやすい一人ひとりに最適な医療を実現

 シーメンスのヘルスケアに関するビジョンとそれに即した具体的な取り組みについてお話ししたいと思います。
 一つ目のビジョンは「すべての人にとって利用しやすいヘルスケアを実現すること」です。さきほど触れたヘルスケアのあらゆるフェーズへのサポートと革新的テクノロジーによって、すべての人が高品質な医療を受けられことを目指します。
 日本においては高齢化が進み、国民医療費の上昇が予想されます。シーメンスは高い技術力によって革新的ソリューションを生み出し、医療の質を高めるとともにコストや価格も考慮することで、医療費の削減を実現していきます。
 二つ目のビジョンは「予防と発見を促進し、一人ひとりに最適な医療を実現すること」です。現在の医療は深刻なダメージが発生する前に発見し、早期治療を行う医療にシフトしています。シーメンスは画像診断、検体検査における革新的なソリューションによって、予防と早期発見を促進します。
 その一例として、「尿中微量アルブミン検査」があります。透析導入原疾患の約半数を占める糖尿病性腎症のマーカーとして有用なこの検査は「DCA バンテージ」なら診察前の7分で行うことができます。現在、日本では透析患者が約30万人(注1)、透析医療費が約1兆4000億円(注2)と増加の一途をたどっていますが、この検査によって早期発見・治療を行うことで、糖尿病性腎症への移行防止が可能なため、透析導入患者数の削減に寄与します。
 また、一般に予後が難しいと言われているHER-2/neu陽性乳がんのマーカーとしてシーメンスのみが販売している血清HER-2/neu検査は、患者様の健康状態の変化を確認するのに非常に有用です。乳腺密度の高い若年層への診断に有用な世界唯一*の乳房用超音波装置「ACUSON S2000 ABVS(自動ブレストボリュームスキャナ)」、診断能が向上した最先端マンモグラフィやMRIなど最適な診断装置を活用することで、乳がんの早期発見・治療を促進します。いずれも患者様のQOL向上と医療費削減に貢献するソリューションです。
 今まで診断できなかったものが、新しい技術によって診断できるようになる。そしてより正確に詳細な診断ができるようになれば、早期発見と適切な治療が可能になります。医師や技師の方々も診断技術の向上に私たちのテクノロジーをお役立ていただいており、いい形で医療現場と私たちのパートナーシップが生まれていると感じています。

医療のワークフローを向上させ病院経営の持続性にも寄与

 三つ目のビジョンは「人々のQOL向上と、ヘルスケア全体の持続性(サステナビリティ)を実現すること」です。シーメンスでは従来から放射線被ばく低減に取り組み、安心して検査が受けられるよう独自の被ばく低減コンセプト「CARE」に基づく様々な被ばく低減アプリケーションをX線装置に搭載しています。また、乳がんへの意識を高め、女性のQOL向上を目的とし、一般女性を対象とした「乳がんセミナー」もおこなっています。
 医療システム、病院経営の持続性も医療の質を向上させる上で大事なテーマだと考えています。読影の業務効率を高める画像解析ソフトウェア「syngo.via」やスタッフの配置を最適化する体外診断の総合システム「ディメンション ビスタ」、さらに教育やコンサルティングによって医療現場のワークフローを改善し、コスト削減を実現します。また、製品の生産段階においては高いリサイクル率と環境に配慮した材料の使用を徹底しています。
 私たちはただ製品を売るだけではなく、製品をご活用いただくことでお客様に有効なソリューションを提供していきます。製品だけでなくアフターサービス、アプリケーション、教育、コンサルティングまでを含んだ総合的なソリューションをご提供することで、お客様に真のパートナーとして認めていただくことを目指しています。そのために、今後もより一層お客様とのコミュニケーションを深め、より的確なニーズの把握に努めていきます。
 次回は医療現場のワークフロー向上とコスト削減のためのソリューションをよりコスト削減のためのソリューションをよりメンスについてお話しする予定です。

ヘルスケアを総合的にサポートするシーメンスのヘルスケア事業
医療のワークフロー/シーメンスのソリューションシーメンスはCT、MRI、血管撮影装置、分子イメージング、マンモグラフィなどの画像診断(生体内診断)に加え、幅広い検体検査(体外診断)のソリューションを持っている。さらには放射線治療システムなど治療のためのソリューションも有している。こうしたソリューションによって、予防・早期発見から診断、治療、継続的ケアまで、一連のヘルスケアを総合的にサポートしていることが最大の特徴だ。