子を思う親の心を原点に取り組む先端精神科医療と社会復帰支援

豊富な経験とノウハウをベースに精神科病院のIT化を推進する京セラ丸善システムインテグレーション

京セラ丸善システムインテグレーションは、丸善のIT事業関連グループ企業に京セラコミュニケーションシステムが資本参加することによって2004年に誕生した。医療分野においては1990年代から給食システム、栄養指導システム、患者管理システムなどの提供・システム構築で実績を積み重ねてきた同社だが、2008年からは精神科病院向け診療情報システムを核に精神科病院のIT化推進に積極的に取り組んでいる。

精神科診療の現場ニーズを取り込みながら進化するMEDIC EHR/P

京セラ丸善システムインテグレーションが診療情報システムを本格的に展開しはじめたのは、2008年2月にリリースした精神科向けオーダリングシステム「MEDIC EHR/P Ver.2」からである。このVer.2からデータベースとして採用したのが、インターシステムズのCachéだ。MEDIC EHR/Pは、同年7月に電子カルテ機能を実装し、現在はさらに進化させた近日のリリースに向け同Ver.4を開発中である。

MEDIC EHR/Pの特徴は、精神科病院における実際の診療現場での業務プロセスに沿った柔軟な機能を実装している点にある。その1つが条件付きオーダーの中の「見なしオーダー」と呼ばれる機能だ。

京セラ丸善システムインテグレーション株式会社
診療情報推進本部
診療情報推進部
診療情報推進課 課長

今井 将洋

「精神科では検査や処置オーダーを出しても、患者が興奮状態にあるなど実施が即座にできないケースがあります。そうした場合、通常のオーダリング機能では、オーダーを取り消した上で実施可能なときにドクターに再オーダーをしてもらう必要があります。MEDIC EHR/Pの見なしオーダー機能を使うと、オーダー取り消し・再オーダー操作をすることなく、看護師が患者の容体・状態が落ち着いたときに実施するという運用が可能で、伝票によるオーダーと同じ運用ができます」。診療情報推進本部 診療情報推進部 診療情報推進課 課長の今井将洋氏は、見なしオーダーの機能をこう説明する。

また、この条件付きオーダーは定期的に実施する必要がある検査オーダーにも適用される。例えば、3カ月ごとにある検査を必要とする場合、そのスケジュールを指示しておく。すると、実施予定日が近づくとカウントダウン表示されるというもの。こうした機能は、MEDIC EHR/Pがオーダーのステータス管理を時間軸で行っていることで可能にしている。病棟業務における長期的な指示・実施状況と外来患者の導線管理をシステムのステータス管理機能で行うことによって、診療業務や患者状態の可視化を可能にしているのである。

MEDIC EHR/Pは、条件付きオーダーのような精神科診療にフィットする機能をはじめ、精神科作業療法やデイケアのオーダーおよび管理機能、看護支援機能、訪問看護機能など、部門業務支援まで取り込んだ精神科向けオーダリング・電子カルテシステムとして進化してきた。次期バージョンでは、Ver.3で実装した隔離・拘束オーダーに加え、飲水制限や喫煙制限といった行動制限オーダーの充実を図っている。これらの診療請求に反映されないオーダーなどは現場のニーズを逐一取り込んだもので、常にユーザーと直接コンタクトして要望に応えながら機能進化させようという同社の開発姿勢の現れともいえる。

診療業務で要求する高速処理に応えるCachéデータベース

精神科に特化した機能の実装に加え、データベースエンジンにCachéを採用している点もMEDIC EHR/Pのシステム的な特徴として挙げられる。Cachéは、大量かつ複雑なデータを高速処理するオブジェクト指向の多次元データベースで、特に医療分野において高い評価と実績を持っている。診療現場で発生する医療情報は、患者名や疾病名、判定量値など文字列データが大量で、それらの関係性が複雑。また、項目数が非常に多く、頻繁な変更を伴う上に、過去のデータは削除されることなく日々増え続けていく性格を持つ。そのために、情報の呼び出し、検索のレスポンスにおいて経年劣化が起きやすい。そのような医療情報の蓄積に関する課題を解決できるデータベースとして威力を発揮するのがCachéだ。

今井氏は、「Cachéの特性として、複雑なデータ構造でもファイルサイズが大きくならず、非常にコンパクトに保存できます。そのため、長期にわたって大量データを保存してもレスポンスが維持できるというのが大きな特徴です」と、MEDIC EHR/PのデータベースエンジンにCachéを採用した理由を指摘する。

また、データ項目定義の変更に対して容易に対応でき、変更作業のコストが少なくて済むこと。データベースの維持管理業務が簡単で、専任担当者を置けない医療施設などでも運用できるというメリットもある。「慈圭病院様の導入においても、最初の導入から現在に至るまで機能強化による頻繁な項目追加が行われていますが、Cachéは柔軟に対応できるため、弊社のメンテナンス業務上も工数削減に大きく寄与しています」(今井氏)という。

京セラ丸善システムインテグレーションは古くから文教分野で図書館システムなどの開発・提供で実績を有しているが、それらのソリューションでCachéの前身であるMUMPS時代からデータベースエンジンとして利用してきた。そのため、オブジェクトデータベースエンジニアとしての人的リソースを擁するとともにノウハウの蓄積がある。そうしたCachéの技術的サポートと、古くから精神科病院で事業展開してきた経験値を生かした課題解決能力により、「精神科病院の総合ソリューションプロバイダーとしての地位を固めていきたい」(今井氏)と抱負を語る。

INTERSYSTEMS

インターシステムズジャパン株式会社

〒160-0023
東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル17F

TEL: 03-5321-6200
URL: http://intersystems.co.jp/