![]() |
|||||
![]() |
7月11日〜13日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「国際モダンホスピタルショウ2007」。日本アイ・ビー・エム株式会社は、電子カルテ・オーダー・看護支援・画像のモジュールを備えたCISソリューション、病院向けグループウェア、インシデントレポートに加えてDPC、健康管理のモバイルヘルスケア、医療機器リースなどを展示し、来場者の注目を集めた。会場の様子と展示内容をレポートするとともに、同社の考える医療分野でのイノベーションについて紹介する。
「今年の展示は、地域医療を担う中小規模の病院からのニーズに応え、大規模病院向けのソリューションと、中小病院向けのソリューションの両方を提案したことが特徴です」。日本アイ・ビー・エム株式会社の飯島淳一医療・医薬品産業事業部長は、同社の展示の見どころをそう説明する。 今回の国際モダンホスピタルショウのメーンテーマは「健康増進で築く豊かな医療と福祉――新しい地域ケアの姿をめざして」。医療費抑制への対策として今後ますます重視される健康増進、疾病予防のあり方を見据えたものだ。約370社の企業が、予防医療や健診に関する最新の製品やサービスを展示した。なかでも多くの来場者の関心を呼んだのが、100〜300床、300〜500床、500床以上、と3段階の病床規模に応じたソリューションを展開した日本アイ・ビー・エムの展示だ。 同社の展示内容を見てみよう。まず、大規模病院向けとして提案しているのが、自社ソリューションであるCISソリューションだ。CISソリューションは、医療のPDCAを強力に支援する統合医療情報システムであり、電子カルテシステム「CIS-EMR」、オーダーシステム「CIS-Order」、医用画像システム「CIS-Image」、看護支援システム「CIS‐Nurse」からなる。展示会では、これら全てを紹介した。 日本アイ・ビー・エムは1995年に、千葉県の亀田総合病院と共同で、日本で初めての電子カルテシステムを開発、実用化した。CISソリューションは、そのノウハウを基に、電子カルテ基本機能をベースとして進化させたシステムだ。クライアント/サーバー方式を採用した優れた操作性はもとより、テキストデータ、数値データ、画像データを一元化し、医療スタッフがそれぞれの専門的な視点からデータを参照できるビュー機能を持つなど、バリューの高いシステムとして評価が定着している。展示会を訪れたユーザーからは、新たな機能への質問が数多く寄せられ、期待の高さが伺われた。 一方、中小規模の病院に向けた提案としては、独立系ソフトウェアベンダーとの共同展示を実施。同社では昨年より、中小病院向けのソリューション分野でパートナービジネスの展開を強化してきた。今回の展示でも、パートナーによるDPCソリューション、リスクマネジメントソリューション、病院向けグループウェア、透析部門ソリューションの紹介を含め、品揃えの豊富さをアピールした。 飯島事業部長は、病院経営のIT化をサポートする意義を次のように語る。「電子カルテやDPCを導入し、病院内に数値データが蓄積したところで、それらのデータを横串に刺して分析してみると、自己評価ではわからなかった病院経営の実態が見えてくる。疾病のベストプラクティスも確定でき、医療行為と経営の平準化を図ることができる」 病院規模に応じたキメ細かなソリューションを展開する同社のブースには、例年の3倍近い来場者が足を留め、その関心の高さを印象付けた。
|
![]() ![]() ![]() ![]() |