■知っておきたい「がんの検査」|部位別・がんの検査大腸がん
 
 
 
 
1 大腸がん検診

 大腸がん検診は、地方自治体や職場で実施される集団検診のほか、一般の医療機関でも行われています。またいわゆる「人間ドック」の検査メニューに、大腸がんの検査が含まれている場合もあります。

 大腸がんの発見を目的として行われる検査には、下記のような検査があります。どの検査を採用しているかは、それぞれで異なります。最も簡単なのは「便潜血検査」で、集団検診のほとんどは、この方法で行われています。また最も精度が高いのは「内視鏡検査」です。ただこの検査は多少の苦痛を伴うため、「便潜血検査」と「血液検査(腫瘍マーカーの測定)」、「便潜血検査」と「注腸X線検査」というように、比較的負担の少ない検査を組み合わせている所もあります。

 なお、国立がんセンターでは、40歳以上の人は年に1回、大腸がん検診を受けることを勧めています。

 
 大腸がんでは大腸内に出血が見られることがあります。この検査では、便の中に血液が混じっていないかどうかを調べます(肉眼では分からない微量の血液でも調べることができます)。食事制限もなく、少量の便をとるだけなので楽な検査です。また検査費用も安価です。ただし良性のポリープでも大腸内で出血することがあったり、反対に大腸がんでも出血を伴わない場合もあるので、検査精度は他の検査に比べて劣ります。
 採血して、血液中に含まれる特定の物質(腫瘍マーカー)の量を調べる検査です。大腸がんでは、血液中に「CEA」や「CA19-9」という物質が増えるケースが多いので、これらの数値が指標とされます。ただし「CEA」や「CA19-9」は、大腸がん以外の消化器系のがんやその他の要因で数値が上がることもあります。またがんは個人差が大きい病気なので、大腸がんがあっても「CEA」の値が上がらない人もいます。
 肛門に管を入れ、そこからバリウムと空気を大腸内に注入しておいてから、レントゲン(X線)撮影を行います。腸は長く複雑な形をしているので、レントゲン撮影は検査台の上で体の向きを変えながら行われます。内視鏡検査よりは劣りますが、比較的精度の高い検査で、体への負担は内視鏡検査よりも軽く済みます。 
 肛門から内視鏡を挿入し、先端についた小型カメラで、大腸内を直接診る検査です。がんやポリープなど、大腸内の小さな病変を見つけることができます。万が一、がんが疑われる部分があったら、内視鏡の先端についた器具でその部分の組織をつまみとって、がん細胞かどうかを調べることもできるので、何度も検査を受けなくて済みます。多少の苦痛を伴いますが、大腸がんの検査では最も精度が高く、精密検査としても用いられます。
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