会議の冒頭、新たにメンバーとなった日本医科大学健診医療センター所長・石原圭一氏、また新たにサポート企業として参画した島津製作所の紹介が行われた。続いて鳥塚莞爾会長から、「保険診療に認められていないがんの診断におけるFDG-PETの臨床的有用性―多施設アンケート」を実施して、全国30施設から回答を得たことが報告された。この調査は、現在は保険適用となっていない種類のがんについて、その精密検査(がんであることの確定診断、その病期や転移、再発の診断など)目的のためにPET検査を行った場合の有用性を証明することを目的に実施されたもの。すでに13種類のがんの精密検査では、PET検査の保険適用が認められているが(表1)、これ以外のがんについてPET検査を実施した場合も、その有用性が高いことが調査結果から得られた。これを報告書にまとめ、実績として厚生労働省に提出し、保険適用の拡大を求めていこうという趣旨である。さらに、アルツハイマー症の早期発見にPET検査が役立つことから、 鳥塚氏は「将来的にはこの点を行政、医療関係者そして一般に広報・啓蒙していく必要がある」と発言された。