Transnasal Endoscopy.2007Nikkei Medical Online経鼻なら”出張内視鏡検診”も可能

 池田病院附属健康管理センター(静岡県駿東郡長泉町)は、モデル事業として経鼻内視鏡の出張検診(1次胃検診)を実施、経鼻内視鏡を用いたスクリーニング検査の可能性と問題点を検討している。

 同病院副院長の池田聡氏が今学会で報告したのは、同センターが毎年健康診断を受託している事業所の社員58例(うち男性42例、平均44.9歳)。事業所に経鼻内視鏡検査システム一式を持ち込み、就労時間前に検診を実施した。

 その結果、胃癌の疑いが2例(3.4%)、胃ポリープ6例(10.3%)などが認められたほか、従来の間接X線検査では発見しにくい食道や十二指腸のポリープ、逆流性食道炎、慢性胃炎、十二指腸炎なども確認できた(表)。
 
 また、経鼻内視鏡による検査は、従来の内視鏡と異なって検査中に受診者と医師が会話できるため、その場で消化器疾患に対する生活習慣の指導も可能であったという。


受診者の約80%が経鼻内視鏡検診を望む

 受診者に対するアンケート調査の結果をみると、半分以上の受診者が、従来の経口的内視鏡検査と比べ、経鼻的内視鏡検査の方が楽だと答えている。

 また、受診者の90%以上が検査中に医師と会話を交わしており、80%の受診者が出張による経鼻内視鏡検査を「良い」と感じていた。

 次回の1次検診で間接エックス線検査を望むと回答した受診者は約20%。残りの約80%は経鼻内視鏡による1次検診を望んでいた。

 池田氏は、出張経鼻内視鏡検査のメリットについて、「胃癌などの早期発見、早期治療が可能で、リスクマネジメントにも優れている」という。デメリットについては、対象者が多い1次検診では、やや時間がかかること、間接X線検査よりも検査費用が高いこと、などを指摘した。

 同氏は、「検査費用や検査場所については、各事業所や健康保険組合との間で調整可能、検査時間の短縮やスコープなど機器の準備については、洗浄消毒されたスコープや、光源などの経鼻内視鏡検査システム一式をレンタルで用意すれば、出張検診は実現でき、検診受診者に対するメリットは大きい」と述べていた。

(日経メディカル開発)