近年、介護業界では様々な事故やトラブルが起きており、大きな法人であってもかなり痛手を被るような事態も生じています。
介護事故は未然の防止が最も大切ですが、起こったときにどう対応するのかも極めて重要です。介護の現場はもともと、利用者・入所者や家族とトラブルになる事故が起こりやすいといえます。そんな中、不適切な対応をしたために小さなトラブルが何倍にも大きくなれば、経営が足下からすくわれてしまいかねません。介護事故・トラブルによる経営リスクを最小化するため、事前の備えが必要な時代に入ってきました。
「トラブルにつながりやすい事故」は介護現場でしばしば起こります。ある施設で起きたトラブルは、いつか必ずほかの施設でも起きます。だからこそ、対応指針を整備して、現場の職員が適切に対応できるようにする必要があるのです。ぜひ、法人内の施設・事業所でトラブル事例を共有して、将来起こり得るリスクに備えてほしいと思います。本書の内容を施設の職員間で共有して、ぜひトラブル回避に役立ててください。
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送迎車から利用者を降ろし忘れ |
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入浴介助中にストレッチャーが転倒 |
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施設内でインフルエンザ集団感染 |
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抗うつ薬服用中の職員が業務に支障 |
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ショートステイ初日に異食事故 |
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認知症の利用者が夜間に行方不明 |
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ヘルパーが起こした漏水事故 |
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デイサービスの利用者が暴力沙汰 |
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特養の入所者が病院で心電計を装着 |
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通所介護の送迎車で追突事故 |
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総論
トラブル急増の背景と対応マニュアル整備の必要性
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介護事故対応マニュアル作成のポイント
今すぐ準備を! 対応マニュアル作成のポイント
事故直後の本人対応マニュアル/事故後の家族対応標準マニュアル/トラブルになりやすい事故の対応マニュアル
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介護事故の過失判断
起こりがちな介護事故30例に見る過失判断の基準
過失とみなされる事故・みなされない事故 事例で考える介護事故の過失判断 転倒・転落事故/骨折事故/誤嚥事故/溺水事故/異食事故/行方不明事故/誤薬事故/暴力事故/感染症/脳梗塞発作
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事例から考える介護事故対応
38の介護事故事例から学ぶ「どう対応すればよかったか」
転倒、原因不明の骨折などの受傷事故/異食、誤嚥など飲食介助時の事故/転落、溺水など入浴介助時の事故/降ろし忘れなど送迎介助時の事故/行方不明、誤嚥など認知症に伴う事故/感染症、誤薬などの事故/説明不足など
対応不備による事故・トラブル |
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誤嚥事故対策
誤嚥事故の発生防止・事故後対応の要点
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感染症対策
インフルエンザ、ノロウイルスの蔓延を防ぐ!
感染症対策 |