酒の席で、演歌に合わせて踊るのがK太郎の十八番。社内旅行の宴会では、「K太郎、待ってました」と、どこからともなく声がかかり、座布団を三度笠代わりにして踊るのが恒例となっていた。赴任地の福岡では、大道芸人の弾く音楽に合わせて毎晩のように踊っていた。1日の終わりに博多の屋台の脇で踊り、酔ったお客から拍手をもらうことが、K太郎にとっての癒しとなっていたのである。

アルコール依存症になった男の物語の画像

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