皆さん、こんにちは!この連載は、救急での臨床推論を症例から味わう形式になっています。救急の場で遭遇しやすい主訴ごとに、救急医が行っている鑑別診断の過程を可視化していきます。

 早速ですが、「成人の救急搬送症例、主訴:背部痛」で、皆さんはどんな鑑別疾患を考えますか?今回は、腰痛疾患は背部痛疾患に含まれると考え、以降背部痛について考えていきます。

 図1は、救急科専門医10人のアンケートを基に私が作成した救急現場における背部痛の「二次元鑑別リスト」です。
 救急では重症度と緊急度が重要なので、この2軸を用いた「頭の中の引出し」をまず作ることが重要だと思います。これを私は「二次元鑑別シート」と名付けています。救急で大切な2つの軸(重症度・緊急度)で分割した4つの枠に、該当する疾患名を挙げ、通称「小引出し」として臓器別や概念別にまとめ、疾患概念の視覚化を図りました。「右上」に来る疾患は重症度・緊急度ともに高い疾患で、救急で見逃してはいけない疾患です。なお、各枠内での位置関係は問わないこととしています。 

主訴<腰痛>での救急搬送で見逃せない疾患は?の画像

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