家族や介護施設からしばしば相談を受ける周辺症状の1つは、妄想、とくに物盗られ妄想です。筆者の開設する物忘れ外来では、アルツハイマー型認知症の3割に物盗られ妄想が出現しています(図1)。物盗られ妄想や浮気妄想、被害妄想だけならば、家族や周囲の人々は傾聴しながらなんとか対応することが可能かもしれません。しかし、物盗られ妄想に支配され、犯人と思い込んでいる家族や周囲の人々に暴力を振るい、さらには刃物を振り回すような事態に進展すると、非薬物療法だけでの対応は困難になることが多いと思います。

妄想を示すアルツハイマー型への薬物療法のコツの画像

ログインして全文を読む