中性脂肪が3mg/dL! 驚くべき数値だった。機械が故障したのか、それとも試薬がおかしいのかと疑うようなレベルである。しかし故障ではなかった。患者さんの手は駆血帯の金具よりも幅が狭く、真っ白い顔は息をすることさえ億劫に見えた。ストレッチャー上に横たわる体躯から、上背の高さを感じさせ、健康だったらさぞかしスラリとした美人だろうと思わせる雰囲気があった。しかし現実は、20歳そこそことは思えないほど張りのないカサカサした皮膚が、まるで骨格に直に貼りついているかのようだ。腹部は臓器が全部入っているのが信じられないくらいに細く薄い。

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