米国の集中治療では、回復の見込みがない患者に対する緩和ケアが重視され、患者家族へのサポートも医師の重要な仕事と認識されているという。米国で外科系集中治療の専門医を取得した伊藤氏に、その現状を聞いた。


 米国の集中治療では、延命治療の中止は一般的に行われることです。医学的に見て回復の見込みがない患者には、家族のケアをしながら、集中治療を中止し緩和ケア治療に移行するという流れができていました。その方針を決定する過程から、緩和ケア科・ホスピス科が介入し、患者家族の意思決定をサポートし、方針決定後は、緩和ケア科・ホスピス科が主科となり、患者が亡くなるまでの間の緩和治療を行っていました。

 まず、本人の価値観を確認した上で、人工呼吸器などの治療の中止による苦しみを患者に与えないよう、モルヒネを持続静注して疼痛および呼吸苦の緩和を図った上で、人工呼吸器を外し、気管チューブも抜去(抜管)します。また、呼吸苦が強い患者の場合はベンゾジアゼピン系の薬剤も追加するというプロトコルがありました。

 人工呼吸器を外して抜管を行う場合は、抜管の刺激で咳嗽反射が出たり痰の吸引が必要となることが多いので

人工呼吸器の中止はモルヒネによる緩和ケア後にの画像

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