本学会は創立31周年にあたります。これは明治政府が西欧の近代医学を取り入れてほぼ140年ということから考えると、われわれのプライマリ・ケア活動もその三分の一になった、かなりの歴史を積み上げてきたわけであります。そこで、現在のわが国の医療の状態をみると、われわれは今、医療危機、医療崩壊の中にいながら、まだ本質をついた議論がないと思います。私はこの問題の本質は、大学や病院が抱える矛盾だけでなく、われわれのプライマリ・ケア、そして医療行政、さらに医療全体のひずみにあると思っています。

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