現行のガイドラインでは、急性脳梗塞患者に対する血栓溶解療法は、発症から4.5時間未満の症例にのみ適用される。独Hamburg大学Eppendorf大学病院のGotz Thomalla氏らは、二重盲検のランダム化対照試験WAKE-UPを行って、発症時刻が不明でも、MRI画像を指標に、アルテプラーゼの利益が得られる患者を選出できる可能性を報告した。詳細は、NEJM誌電子版に2018年5月16日号に掲載された。

 脳梗塞の14〜27%は、就寝中などに発生して覚醒時に症状に気付くため、発症のタイミングが不明だといわれている。一般に、そうした患者は血栓溶解療法の対象にならない。一方、発症からの時間が明らかな患者の頭部MRI画像を分析すると、発症から4.5時間以内に撮影された拡散強調画像には虚血病変が同定されるが、FLAIR画像の同じ場所には明瞭な高信号は見られないことが示されていた。

 そこで著者らは、正確な発症時刻が不明な脳梗塞患者でも、MRI画像に基づいて選別し、アルテプラーゼ静注を行えば、血栓溶解療法の利益が得られるのではないかと考えて、これを検証するランダム化対照試験を計画し、欧州8カ国で脳卒中診療経験が豊富でMRIを持つ61施設が参加した。


血栓溶解療法が有効な脳梗塞はMRIで選べるの画像

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