呼吸器感染症をきっかけとして急性心筋梗塞が起こる可能性は以前から指摘されている。カナダToronto大学のJeffrey C. Kwong氏らは、インフルエンザ診断確定例を対象にして自己対照ケースシリーズ研究を実施し、診断確定後1週間は通常期間よりも心筋梗塞発症リスクが上昇していたと報告した。結果はNEJM誌2018年1月25日号に掲載された。

 これまでに行われた研究も、インフルエンザと急性心筋梗塞の関係を示唆していたが、それらは、インフルエンザ感染を厳格に確認していないなど、バイアスの影響が否定できなかった。そこで著者らは、カナダのオンタリオ州では、ほぼ全住民が公的医療保険でカバーされていることを利用して、検査によるインフルエンザ確定例と急性心筋梗塞による入院記録を照合して、インフルエンザ発症直後の期間とそれ以外の期間の心筋梗塞発症率を比較することを計画した。

 対象は2009年5月1日から2014年5月31日までに、呼吸器感染症を起こすウイルスの検査を受けて診断が確定し、検査時点の年齢が35歳以上のオンタリオ州の住民。一方、2008年5月1日から2015年5月31日までに急性心筋梗塞で入院していた人も選び

インフルエンザ発症直後は心筋梗塞が増えるの画像

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