非心臓手術後の心筋障害(MINS)と判断された患者を対象に、ダビガトランまたはプラセボを投与するランダム化対照試験を行ったカナダMcMaster大学のP J Devereaux氏らは、ダビガトランは大出血リスクを上昇させることなく、MINS患者の主要な心血管合併症を減らしていたと報告した。結果はLancet誌2018年6月9日号に掲載された。

 4年ほど前に初めて記述されたMINSは、術後30日以内の心筋梗塞や、虚血によるトロポニン値の上昇などを特徴とするが、虚血以外の原因(敗血症や心房細動、肺塞栓症、慢性的なトロポニン上昇など)による周術期の心筋障害は含まない。MINS患者の多くは虚血症状を示さないため、周術期のトロポニン測定を日常的に行わなければ、MINS症例の80%超が見逃される。こうした無症候性のイベントの85%超は術後48時間に内に発生しているが、その間は多くの患者が鎮痛薬を使用しているため、虚血症状は表面化しにくい。しかし、症状発現の有無にかかわらず、周術期の心筋梗塞は30日死亡リスクを4倍に高め、無症候性の虚血によるトロポニン値上昇も30日死亡リスクが3倍に上昇すると言われている。

非心臓手術後の心筋障害にダビガトランが有望の画像

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