英国Oxford大学のStephen A Harrison氏らは、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者を対象に、線維芽細胞増殖因子19(FGF19)アナログの新薬候補NGM282を投与してプラセボと比較する二重盲検のランダム化対照フェーズ2試験を行い、NGM282は肝臓の脂肪を減らしており、重篤な有害事象は見られなかったと報告した。結果はLancet誌電子版に2018年3月5日に掲載された。

 NASHは慢性の肝疾患で、脂肪肝、炎症、肝細胞の損傷などを特徴とする。NASH患者では肝硬変や肝細胞癌のリスクが上昇するが、米食品医薬品局(FDA)の承認を得ている治療薬はまだない。

 FGF19は胆汁酸合成とグルコース恒常性を調節するホルモンで、NASHの発症にかかわる複数の経路を調節している可能性がある。NASH患者では血中FGF19濃度が低下していることが報告されている。しかし、マウスを用いた実験では、FGF19投与群に肝細胞癌が発生した。そこで、発癌性を持たないFGF19アナログとしてNGM282が開発された。NGM282は、肝細胞の癌化に関連するシグナル伝達の受容体と相互作用する部分のアミノ酸を欠落させた組み替え蛋白だ。動物実験を経て、健常人ボランティアに投与した試験では、安全性と忍容性が

NGM282は肝臓の脂肪を速やかに減少するの画像

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