アルツハイマー病(AD)患者やモデルマウスでは、網膜にもアミロイドβの蓄積が起こることが報告されている。オランダErasmus医療センターのUnal Mutlu氏らは、非侵襲的な光干渉断層撮影(OCT)検査により、網膜の神経線維層や内網状層の厚さを調べ、神経線維層が薄い人はADを発症するリスクが高かったと報告した。結果JAMA Neurology誌電子版に2018年6月25日に掲載された。

 OCT検査では、網膜の神経組織を生検と同様の精度(空間分解能は10μm未満)で画像化できる。横断的研究から、AD患者の神経線維層と内網状層は対照群より薄いことや、MRI画像に見られる脳萎縮と関連しているという報告があり、神経変性は網膜と脳全体で同時に進行する可能性が示唆されている。そこで著者らは、コホートの追跡を行って、網膜構造の厚みと認知症の有病率や発症率の関係を調べることにした。

 この研究は、オランダの45歳以上の地域住民を対象とする前向きコホート研究Rotterdam Studyの一環として行った。参加者のうち、2007年9月から2012年6月までに眼科医の診察やOCT検査を受けていた人を選び出した。加齢黄斑変性、緑内障

網膜の神経線維層と認知症の関係の画像

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