片側声帯麻痺は、患者の発声、嚥下、呼吸機能に影響を及ぼす。米国Wisconsin大学David O. Francis氏らは成人の片側声帯麻痺患者に対して、質問紙によるVoice Handicap Index(VHI)とDysphagia Handicap Index(DHI)に回答してもらい、併せて半構造化インタビュー行うことにより、この疾患が患者の日常生活を大きく変え、大きな精神心理的苦痛を伴うことを報告した。調査結果はJAMA Otolaryngology-Head & Neck Surgery誌電子版に2018年4月5日に掲載された。

 片側声帯麻痺は、一方の反回神経の障害により発生する。外科的な神経障害に起因する患者が全体の47〜56%で、特発性の患者が12〜37%と報告されている。どちらも突然発生し、重度のコミュニケーション障害、嚥下障害、誤嚥、呼吸困難などを起こすことがある。診断や治療開始の遅れは、会話、飲食、呼吸といった基本的な機能を長期にわたって損ない、QOLを低下させる。

 治療は一般に有効だが、患者の機能が発症前の状態に戻ることはまれだ。発声障害が残り、職種の転換を余儀なくされる患者も少なくない。患者が経験する苦難を理解すれば、医療従事者は患者の主張に共感しやすくなり、臨床意思決定の質は

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