肺塞栓失神の原因として重要だと考えられてきたが、失神患者の肺塞栓有病率は研究により異なっていた。イタリアMilan大学のGiorgio Costantino氏らは、4カ国の症例登録情報を利用し、失神して救急部門を受診した患者の退院時の診断名を調べた結果、全受診患者に占める肺塞栓の有病率は1%未満で、肺塞栓の評価を全員に行う必要はなさそうだと報告した。詳細は、JAMA Intern Med誌電子版に2018年1月29日に掲載された。

 これまで報告された研究では、肺塞栓の有病率に一貫性がない。Wellsスコアで検査前確率を推定し、Dダイマー検査を行って陽性の場合は、CT検査や換気肺血流スキャンを行うという手順を共通化しても、国によって異なる数値が報告されている。しかも救急受診後に入院した患者を対象にした研究が多いため、そもそも各国の医療制度下で救急患者の入院率に違いがある。しかし、医療制度の異なる国が参加した大規模な前向き研究を実施するのは難しい。

 そこで著者らは、4カ国(カナダ、デンマーク、イタリア、米国)の5つの症例管理データベースに登録されていた情報を分析対象にした。カナダのアル

救急受診した失神患者の肺塞栓は1%未満の画像

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