ヒトの口腔内には、様々な機能を持つ多様な微生物が存在しており、多くがヒトの健康と関連がある。口腔細菌叢の組成とその後の頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)の発症の関係を調べた米New York大学のRichard B. Hayes氏らは、コリネバクテリウム属とキンゲラ属の存在がHNSCCのリスク減少に関係していたと報告した。結果はJAMA Oncology誌電子版に2016年1月11日に掲載された。

 頭頸部(口腔、咽頭、喉頭)の扁平上皮癌の危険因子として、飲酒、喫煙、パピローマウイルス(HPV)感染などが知られているが、口腔内細菌叢の関与も可能性が指摘されている。しかし、癌患者の口腔内細菌叢を調べても、癌発症後の変化を反映している可能性があり、どの微生物が発症リスクを上昇させているかを突き止めるのは難しい。そこで著者らは、参加者の口腔洗浄液を凍結保存していた大規模コホート研究を利用して、追跡期間中にHNSCCを発症した患者をケースとして、同じコホートから条件をマッチさせたコントロールを選び、口腔内細菌叢の違いを調べる研究を計画した。

 対象にしたのはいずれも癌のリスクを調べるために計画されたコホート研究で、America

口腔細菌叢が頭頸部扁平上皮癌リスクに関連の画像

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