CTは画像診断に大きな進歩をもたらしたが、臨床症状とは無関係の腫瘍組織が偶然に発見される機会も増やしている。米国Dartmouth大学のH. Gilbert Welch氏らは、全米各地で5年間に胸部または腹部のCT検査を受けた高齢のメディケア受給者の割合と、その地域における腎切除術の件数の関係を調べ、CT検査を受ける患者が多い地区ほど腎切除術も多く行われていたことを報告し、生命予後に影響しない腫瘤まで過剰治療されている可能性を指摘した。結果は、JAMA Intern Med誌電子版に2017年12月26日に掲載された。

 腎臓癌は、胸部や腹部のCT検査により偶然に発見されることが多い腫瘍だ。しかし、一部の腎臓腫瘍は、癌の診断基準を満たしていても、患者が別の死因で死亡するまで臨床症状を起こさないことが分かってきた。米国では、CTが臨床応用されるようになった1970年代に人口10万人当たり約8人だった腎臓癌の発症率が、最近では10万人当たり約16人と2倍に増えている。一方死亡率は人口10万人当たり4人前後で、この40年間でほとんど変わっていない。そのため、死亡率に影響しない腫瘍の発見が増えている可能性がある。そこで著者らは、CT

胸部や腹部のCT検査が腎切除術を増やすの画像

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