癌抑制遺伝子p53の変異は無制限な細胞分裂を引き起こす。変異はヒトの癌の50%以上、肺癌に限定すれば60%以上に見られる。1996年、米Beckman Research Institute of the City of HopeのMikhail Denissenko氏らは、タバコの煙に含まれる発癌物質、ベンゾ [a] ピレン(BPDE)によって生じるp53遺伝子上の変異の位置がヒト肺癌細胞のp53遺伝子に見られる変異位置と同じであることをin vitroで示し、Science誌に発表した。その後、p53遺伝子の変異に着目して、喫煙と癌を関連付けるいくつもの研究が行われてきた。

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