ビタミンDの癌予防における有用性を示唆した研究はいくつかあった。国立がんセンターのSanjeev Budhathoki氏らは、多目的コホート(JPHC)研究の一環としてケースコホート研究を行い、中央値15.9年の追跡で、血漿中の25-ヒドロキシビタミンD濃度が高い人では、その後のあらゆる癌と肝臓癌のリスクが低かったと報告した。結果は、BMJ誌電子版に2018年3月7日に掲載された。

 近年、ビタミンDが、骨の健康維持以外に、いくつかの慢性疾患のリスク低減にも役立つ可能性を示すエビデンスが蓄積されており、癌もそこに含まれていた。in vitro研究では、ビタミンDは、細胞周期の停止、アポトーシス、血管新生、炎症などにかかわる複数の信号伝達経路を調節することにより、癌細胞に対する増殖抑制効果と分化誘発作用を発揮することが示されている。しかし、ヒトの血液中のビタミンDとあらゆる癌のリスクに関する情報は少なく、行われていた研究も小規模で、一貫した結果を示せていなかった。さらに、そうした研究のほとんどは、欧米で行われていた。

 そこで著者らは、血中のビタミンD濃度と、その後のあらゆる癌と部位別の癌の発症リスクの関係を調べるため

血中ビタミンD濃度が癌の発症率と逆相関の画像

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