オーストラリアAmbulance VictoriaのEmily Andrew氏らは、2016年11月21日にオーストラリアのビクトリア州メルボルン市周辺で発生した雷雨喘息のアウトブレイクにより、午後6時から深夜までに予想の2.5倍の救急要請を受け、急性呼吸促迫患者や院外心停止例も増加していたと報告した。結果はBMJ誌電子版に2017年12月13日に掲載された。

 雷雨喘息はまれな現象で、花粉のようなアレルゲンと、雷雨のような気象条件が重なると、その地域のハイリスクの人々に重症の喘息などを起こす。花粉は通常は大きな粒子だが、雷雨が花粉を膨張・破裂させると、アレルゲンが細粒化され、肺に吸い込まれて症状を引き起こすと考えられている。喘息患者だけでなく、喘息の病歴が無い患者にも起こり得るが、花粉症の経験がある患者は雷雨喘息のリスクが高いとされている。

 これまでにもオーストラリアや英国、イタリア、カナダなどで雷雨喘息の発生が報告されていたが、今回の患者数は非常に多く、おおよそ1万3000人が医療機関を受診し、それらのうちの3000人超が呼吸器症状を訴えた。そこで著者らは、2015年1月1日から2016年12月31日までのビクトリア州全体をカバーして

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