米食品医薬品局(FDA)が早期のアルツハイマー病(AD)に対する治療薬開発に関わるガイダンスを2018年1月29日に公表しました。

 ADの治療薬開発は困難を極めています。ADの病理学的な特徴として、アミロイドβ(Aβ)の蓄積によって生じる老人斑の出現、リン酸化タウの蓄積による神経原線維変化の出現があります。この2つが十分な広がりをもって脳内に観察される場合に病理学的にADと診断されます。治療ターゲットの主流はAβです。しかし、Aβを標的とした創薬は難航しており、成功確率は0.4%ともいわれる狭き門です。そこで「臨床開発失敗の最大の理由は投薬時期の遅過ぎたから」という考えが専門家や製薬業界に広まっています。

 ADは進行性の病気であり、症状が表れる20年も前からAβの蓄積が観察されます。蓄積が進み、脳神経の脱落が出て、症状が出現します。多くの場合、この段階で投薬が始まりましたが、それでは遅いというわけです。

 ADの初期というと軽度認知障害(MCI)が想起されますが、専門家の間では「MCIで

難航する認知症治療薬開発にFDAが新指針の画像

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