「わしは家で死ぬんじゃ」と譲らない、胃癌末期のコウジさん(90歳代、仮名)。入退院を繰り返していたが、臨終が近いと判断して独居の自宅に戻すと、「コウジさんが帰ってきた」「おー、まだ生きとる」とご近所さんたちが集まってくる。手を合わせてお経を上げ始めるお婆さんもいて、「いやいや、まだだから」と思わず突っ込む医師。これは、安気に(「安心して」の岐阜の方言)コロリと逝くために、高齢者たちが死ぬ時のことを学ぼうという「あんころの会」を紹介する吉村学氏(宮崎大学地域医療・総合診療医学講座教授)の講演での一幕。

安心して逝かせるために医者ができることの画像

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