前回に続いて、今回は点滴強心薬です。現在、国内外の心不全ガイドラインでは、急性心不全の治療に点滴強心薬は第一選択ではありません。臓器環流が維持されていれば硝酸薬をはじめとする血管拡張薬と利尿薬が第一選択であり、臓器環流が維持されない場合のみ点滴強心薬を使うとされています。その根拠として点滴強心薬は、(1)心筋細胞に悪影響を与え、(2)長期予後が悪化するという結果が多施設研究の後ろ向きの検討で報告され、(3)前向きの検討でも改善効果がないとされている――からです。しかし、一つひとつを考えてみるとそう物事は単純ではありません。

点滴強心薬は本当に心筋に有害な作用をもたらすのかの画像

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