「その節はお世話になりました。刑務所の診療所に通って病気が完治しました。あのとき逮捕されていなければ、もう死んでいたかもしれません」。こう言って深々と頭を下げた男は、私が勤める大学病院ではとても有名な問題患者だった。酒を飲んで暴れては救急車で運ばれてきて、点滴をして楽になると医療者の業務を妨害する――。そんな悪態を何度も繰り返していた。

出所した暴力患者の「お礼参り」に怯えた看護師の画像

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