忘年会に新年会、飲酒の機会が増える年末年始は、救急外来にも泥酔者が増える。
 まず注意を要するのが急性アルコール中毒だが、確立した治療法はない。嘔吐を繰り返して電解質異常や脱水を来し、末梢循環不全が起きているような場合は輸液による蘇生を行うこともあるが、原則としてアルコールが体内で代謝されるまで安静にし、急変に備え経過観察することになる。

 冬の急性アルコール中毒では、「宴会後に酔ったまま路上で寝てしまったケースなど、20℃台の重症低体温で発見されることもある」と岸和田徳洲会病院(大阪府岸和田市)の薬師寺泰匡氏は話す。 意識障害で搬送されてきた場合は、アルコール以外の要因について探ることも重要だ。忘年会の最中にトイレに立った40 歳代の男性が10 分以上帰ってこないため、一緒に飲んでいた仲間が様子を見に行ったところ、トイレ内で意識を失っていたため救急搬送になった。このように受傷機転が明確でない場合、「まずは外傷、特に頭部を打っていないかどうかを注意して診る。次に、意識障害にアルコールがどの程度寄与しているか、アルコール以外の内因性疾患はないかを判断する」(薬師寺氏)。

 このケースではJCSが2

「アルコールのせい」だけじゃないかもの画像