前回までに、輸液から始まって電解質そして酸塩基平衡(血液ガス)の良書を長々と紹介してきた。今回は、この「輸液―電解質―酸塩基平衡トライアングル」すべてを総括した良書を紹介する。

 最初に紹介するのは、B.H.スクリブナー 著、柴垣昌功 訳:『体液‐電解質バランス −臨床教育のために−』 中外医学社, 1971年(絶版)(分類:古典、推奨度評価:★、推奨時期:指導医〜)である。本書の著者であるB.H.スクリブナーは、シリコン製のU字型チューブ(スクリブナー・シャント)を発明して、慢性腎不全患者の血液透析を実用化した米国シアトルの医師である。彼は透析を実用化した業績の方が有名だが、実は輸液―電解質―酸塩基平衡に関する教育者でもあった。彼の著作である本書に第31回「輸液の教科書」の回で紹介した魔法の言葉が掲載されているのである(p48)。

「輸液―電解質―酸塩基平衡トライアングル」を総括する良書の画像