今回は、精緻な観察に基づいて発展してきた精神科の見立てと、日本で発展してきた「生活」を重視する考え方について紹介してみようと思います。そもそも、今も使われている統合失調症の薬が「発見」されたのは、第2次世界大戦後なんですね。それまでの精神医療は、マラリア療法やインスリンショック療法や、ロボトミー手術などが試みられたこともあったものの、基本的には精緻な観察に基づいて予後を推定しながら寄り添う医療が行われていました。

生活臨床と世に棲む患者の画像