画面に突然、パキスタンの辺境を乗合バスで旅する日本人の熟年男性2人と中年女性1人、5歳の男の子という「訳あり」に見える奇妙な4人組が登場する。「とうとう来ましたね」という女性の言葉の後、すぐに場面は東京に替わる。本作の始まり方も、最初に「ちょい」重要な場面を、何も分からない観客に少し見せる、最近の映画の定石である。

中年の孤独と被虐待児の悲哀から始まる『草原の椅子』(2013年)の画像

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