本欄は、映画好きの素人が書く「映画を題材にした随筆」なので、評論家が称賛する芸術性の高い難解な作品は基本的に扱わない。私の能力の問題でもある。以前取り上げた芸術的映画『風にそよぐ草』(2009年)も、いかに監督が一人よがりで、面白くないかを指摘し批判した(中年の女医をストーキングする初老の男性の物語『風にそよぐ草』(2009年))。今回紹介する「主人公が政治哲学者」で「ナチの裁判」を扱っているこの映画も、評論家好みで難解そうにみえる。しかし誰でも理解できるメッセージの明解さと、感動的な幕切れが素人にもよく分かるようになっているので、積極的に取り上げる。

ヘビースモーカーの政治哲学者の勇気『ハンナ・アーレント』(2013年)の画像

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