前回同様、個人的思いを先に少し述べさせていただく。私が1年の浪人生活を経て医科大学に合格した昭和36(1961)年の春、前年秋に封切られた本作『顔のない眼』を二番館(当時は封切後、数カ月してから2本立てで上映する映画館が多くあった)で見た。「これから医師になるのだ!」という高揚した思いが加わり、フランス製の恐怖(最近はhorrorと横文字で言う)映画にもかかわらず感動し、忘れられない映画になった。

顔の皮膚移植術の強烈な描写と詩的映像の傑作『顔のない眼』(1960年)の画像

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