10年ほど前、九鬼伸夫先生が朝日新聞に、「記者のち医者ときどき患者」というエッセイを連載されました。連載中にわが感想をお送りしたことがあります。それ以来、ときどきやり取りさせていただいている九鬼先生は35歳で新聞記者を辞め、富山医科薬科大(現富山大医学部)に入学し、42歳で医者となり、今は銀座内科診療所で漢方診療に当たっておられます。このエッセイ集には、元新聞記者の達筆で、ご自身が尿路結石で悩まれたエピソードが描かれています。医者になった経緯も私と同じくストレートでなく、患者体験記も「記者のち医者ときどき患者」という題名そのものの複眼です。

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