診察中、ちょっと自分の安全が不安になる患者さんがいる。50代の男性Aさんは身長190cm以上ある上、体にも厚みがある。うちのクリニックのセキュリティー兼門番の脊椎でも簡単にへし折れそうだ。いつも親しげに話をし、大きな背中に小さなリュックを背負って、大きく暖かい手で握手を求めてくる。ただ、例え予約が朝の10時であろうと、午後2時であろうと、クリニックの門が開けられる朝8時半にやってきて、すぐに診察を要求する。診察室内では丁重な話し方をするが、「あなたの予約は午後ですよ」と指摘した受付係にはキレて怒鳴りだしたという。「俺は朝型なんだ」が口癖らしい。

ログインして全文を読む