私は、たまたま一酸化窒素(nitric oxide;NO)吸入療法の研究・ビジネスの黎明期に当たる1990年にMGHの麻酔科に臨床留学する機会を得て、現在に至るまで麻酔科スタッフとして臨床・研究の両面で働いてきました。NO吸入療法は低酸素血症で苦しむ多くの新生児の命を救ったと言われています。その一方で、 NO吸入療法の特許をもとにNO吸入装置とガスを販売する医療ガス会社が設立され、現在に至るまで利益を生み出すビジネスになっています。今回は、MGHでのNO吸入療法の研究開発を例として、医学研究からビジネスを立ち上げ、命を助ける方法について、裏話を交えてご紹介しようと思います。

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