私は長らく呼吸器内科医をやっていますが、ときに原因不明の肺の陰影に出合うことがあります。これは正確には原因不明なのではなく、調べても原因がわからないという医療側の都合がほとんどです。 典型的には、両肺のすりガラス影が挙げられます。気管支肺胞洗浄をおこなえば診断がつくかもしれませんが、実際には急性呼吸不全に陥ったとき、気管支鏡を実施できないことが多いのです。そのため臨床所見や血液検査から診断をつけにいきますが、まったく診断がつかないケースもあります。そんなときに、以下のような議論が出ます。 「感染症が否定できないので抗菌薬を投与する」 「薬剤性が否定できないので薬剤を中止する」

「○○が否定できない」は肯定の理由にはならないの画像

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