近年、医療事故で医師が刑事告訴される例が相次いでいる。処罰は安全な医療を実現するどころか、医療の不作為や立ち去りを加速し、医療システム全体を危機にさらしつつあるように見える。ただし、こうした状況は医療だけに留まらない。ヒューマンエラーに対して厳罰を求める近年の日本社会が生んだ病理とも言える。 そこで本連載では、「医療崩壊」(朝日新聞社刊)の著者でもある虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏と、航空安全の専門家でベテランの現役機長でもある舘野洋彰氏に、安全で崩壊しない医療はどうしたら得られるのか、分野を超えて討論していただいた。その内容を4回に分けて掲載する。

“処罰感情”が作り出す犯人捜しの画像

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