病院というのはかなり特殊な空間だ。白衣に象徴される「聖性」と、感情を持つ人間がまとう「俗性」。二つが混じり合い、組織としての病院は独自の動きをする。だからこそ、病院のアイデンティティーが大切になる。「何のために私たちはこの場にいるのか」という問いだ。11月に発刊された『神になりたかった男 徳田虎雄』(山岡淳一郎著、平凡社)は、この当たり前のことを鮮烈に再認識させてくれた。

『神になりたかった男』が問い掛けるものの画像

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