◆連載開始に当たって
 ちょっとした外傷皮膚(皮下)腫瘤陥入爪などに対する外科的処置は、プライマリケアを担う医師にとって欠かすことのできない大切なテクニックである。また外科的処置を受ける患者は、誰しも「なるべく傷跡が目立たないように治してほしい」と願っている。

 しかし現在でも、縫合糸痕がムカデの足のように残っていたり、外傷時に皮下に残った異物が原因で入れ墨のような跡が残っていたりということが少なくない。一度できた縫合糸痕や外傷性刺青を消すことは、形成外科専門医にとっても容易ではない。

 こうした傷跡が残るかどうかは、処置時のちょっとした心遣いで、結果が大きく異なってくる。この連載では、実際の患者に対する処置をビデオで紹介しながら、われわれ形成外科医が日ごろの治療で心がけているポイントを解説していく。(平林 慎一)


 外来で診る外傷の多くは、四肢や顔の傷である。これから数回にわたっ

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