「『医師としての素養を涵養する』。これは医学教育の理念として必ず出てくる文言で、大学の医学教育や厚生労働省の研修指針の中で一度は目にしたはずだ。しかし、実際には『涵養する』ことも『涵養される』ことも容易ではない。なぜなら具体的な方法が示されていないからだ。著者が本書で伝えたいことは、まさしく若手医師を『涵養する』ことなのだ」――。

 現在の研修医教育カリキュラムの中で不足している、医師としての心構えや倫理観、患者との接し方、共感(Empathy)のしかたを、多くの若手医師に伝えたい。本書は、そんな思いで著者が綴ってきた「医道(いのみち)」というブログを基に編集された。

 著者は、総合南東北病院(福島県郡山市)消化器センター長の西野徳之氏。1988年に自治医大を卒業後、旭川医大第三内科を経て、利尻島国保中央病院などで地域医療に従事の後、2000年から現職を務めている。

 医療という、不安や焦燥、様々な葛藤が生じる場所に足を踏み入れた若き研修医たちは、いつか医師としてのあるべき姿に迷い、考える時が必ずくる。そんなときに、良き羅針盤となるように――。そんな想いが込められた一冊だ。

≪主な内容≫

【蛇杖】
・初心忘るべからず
・Imprinting(刻印づけ)
・Initiation(方向づけ)

【診察】
・診察の仕方
・鑑別疾患を挙げる
・あらゆる可能性を排除しない

【指導医と研修医の関係】
・TeachingとCoachingの違い
・メンター(指導者)
・恩義は倍返し

【言葉の持つ力】
・あいさつ
・日本語はあいまい
・ちょっとしたものいい

【医療に携わるものの心得】
・医療はサービス業か?
・Customer satisfaction(顧客満足)
・One and only(唯一無二)
・Translator(通訳者)
・告知

【医者と患者の絆】
・主治医とは
・愛の鞭
・Motivation(動機付け)
・『にわか医師』の責任
・死にざま

【医療行為】 ・ハイムリッヒ(窒息患者の救命法)
・溺水者の蘇生
・腹部単純X線写真の読影
・初めての内視鏡
・Oriented endoscopy(苦痛のない内視鏡検査)
・造影CT

【研修医に求める資質】
・良医を目指せ!
・思考は現実化する
・Sense(感性)を磨け
・Time is money(時は金なり)
・一般教養と魅力ある人間性

【死と向き合う医師のまなざし】
・剖検
・感情移入
・死を迎える時刻(とき)

【指導医の人生訓】
・人の2倍働け
・人生を逆算する
・Excuse(言い訳)

  ・・・ほか



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良医となるための100の道標

西野徳之著 2800円+税 日経BP社
ISBN 978-4-8222-3182-8 四六版 416ページ