「CSII療法の認知度を向上させたい」

米国Medtronic社Executive Vice President
Hooman Hakami氏に聞く

 1型糖尿病患者におけるCSII療法の普及率は世界的には20%とされ、米国が最も高い。2型糖尿病では1型よりも低いので、弊社としては引き続き、CSII療法を必要とする全ての患者に届けられるように努力していきたいと考えている。

 Lancet誌電子版に7月、2型糖尿病患者においてCSII療法とMDI療法を比較した「OpT2mise試験」の結果が発表されたが、それには非常に勇気づけられた。6カ月間におけるHbA1cの低下が、CSII群は1.1%減(9.0%から7.9%)、MDI群は0.4%減(9.0%から8.6%)で、CSII群の方が有意に低下していた。

 弊社としてはこうした試験結果のデータだけを医師や患者に伝えるだけでなく、その解釈や意味するところも情報提供していくつもりだ。例えば、1.1%のHbA1c低下による合併症の発症抑制効果がどの程度なのかも紹介していく。普及率を高める前にまず、認知度を高めるための啓発活動にグローバルレベルで取り組んでいきたい。

 また今回の試験で、CSII群の方がMDI群よりもインスリン使用量が2割少なかったことに注目している。糖尿病は慢性疾患ゆえ経済的な視点も重要で、患者や社会の負担を減らすのは意義あることだ。

 CSII療法は医学的にも経済的にもメリットがあると理解しているが、日本では普及率が低い。日本の医療保険制度は素晴らしいが、患者の自己負担を、特に成人において軽減できれば、糖尿病患者の治療選択肢がさらに広がるだろう。