疼痛は侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛、およびこれらが複数関与する混合性疼痛の4つに分類される。慢性腰痛は様々な原因で生じるが、治療に難渋する症例の中には神経障害性疼痛や混合性疼痛も少なくないとされる。神経障害性疼痛や混合性疼痛に基づく腰痛に対し、プレガバリンの有効性が示されたと、獨協医科大学医学部整形外科の稲見聡氏が第21回日本腰痛学会で報告した。

 対象は、腰痛を訴え、従来薬による治療では十分な効果が得られなかった68例。プレガバリンは25mg×2回/日を初回用量とし、患者の症状や有害事象に応じて150/日を上限として適宜増減した。投与開始時と8週後にNRS(Numeric Rating Scale)およびJOABPEQで疼痛を評価した。

 23例が脱落し、45例(男性18例、女性27例、平均年齢70歳)が評価可能であった。脱落のうち有害事象によるものは3例で、20例は質問票の不備などであった。腰椎疾患は、腰部脊柱管狭窄症27例、非特異的腰痛8例、腰椎椎間板ヘルニア7例であった。NRSは30例(67%)で改善が認められ、平均値についても6.7から4.9へと有意な減少が認められた(P<0.05)。JOA BPEQは疼痛関連障害において20ポイント以上改善し、23例(51%)の患者で有効であった。

 稲見氏は「今回の検討では高齢者が多かったためか、平均維持用量が103/日と少なめであり、最適な投与量の検討が必要と思われた。また、下肢症状を有する腰痛に対してプレガバリンの効果がより高い印象があることから、病態別の有効性に関してもさらに検討していきたい」と今後の課題を挙げた。