腰部脊柱管狭窄症は腰痛やこむら返りを伴うことがある。臨床症状の実態調査を行うとともに、プロスタグランジンE1誘導体製剤の有効性を検討したところ、治療選択肢となり得ることが示唆されたと、駿河台日本大学病院整形外科の網代泰充氏が第21回日本腰痛学会で発表した。

 対象は、2009年7月から2010年3月に受診し、腰部脊柱管狭窄症と診断された55例(男性21例、女性34例、平均年齢71.2歳)で、腰痛やこむら返りの有無、頻度、日常生活支障度などについてアンケート調査を行った。腰部脊柱管狭窄症のタイプは混合型が最も多く43.6%であった。

 アンケート調査の結果、腰痛は49例(89%)、こむら返りは51例(93%)があると回答し、ともに高頻度であった。また、臨床症状によって56%の患者が日常生活に支障があると回答した。

 続いて、リマプロストアルファデクス15μg/日を経口投与し、投与前と投与8週後のVASや臨床症状の変化を検討した。解析対象となった25例において、VASは投与前平均64.5mmから投与8週後平均44.6mmと有意に減少し(P<0.01)、腰痛、下肢症状ともに改善を認めた。18例(72%)の患者がこむら返りの頻度が減少したと答え、日常生活支障度も減少した。

 また、入浴に伴い症状が改善するかどうかを尋ねたところ、入浴に伴い腰痛や下肢症状が改善する患者において、リマプロストアルファデクスの効果が高い傾向も明らかになった。網代氏は「リマプロストアルファデクスは血流改善に伴い皮膚温を上昇させ、鎮痛効果を示すと考えられた。腰痛やこむら返りを伴う腰部脊柱管狭窄症患者に対し、治療選択肢として有用である可能性が示唆された」と述べた。