【2ステップテスト】
 両脚をそろえて立った状態から、可能な限りの大股で2歩進み、その2歩幅を身長で除したものを2ステップ値として評価するものである(図2)(参考文献5)。歩行速度や歩行時の歩幅、下肢筋力と相関がある一方で、大きな測定器具やスペースを必要としないという利点がある。年代標準値を図3に示す。

(*クリックすると拡大表示します)

(*クリックすると拡大表示します)

【ロコモ25】
 25項目の質問で日常生活動作の困難さの程度を問う、運動器障害の早期発見のために作られた調査票である(表2)(参考文献6)。各項目を5段階の選択肢から回答し、それぞれ0点から4点までの評点がつき、25項目の合計が0点で最良の状態、100点で最悪の状態と評価される。また、ロコモ25の合計点は、医師が判断する自立障害の重症度(障害なし、特定高齢者相当、要支援1または2相当、要介護1または2相当)と高い関連性があるとされている。年代標準値を図4に示す。

(*クリックすると拡大表示します)

ロコモ度テストの結果に対する考え方

 以上の3種のテストのいずれかで、年代標準値の95%信頼区間下限値より結果が悪い場合は、現状のままで加齢が進むとロコモに陥る危険があると考えられ、ウォーキングやジョギング、ロコモーショントレーニングを始めるなど、運動習慣をつけるような対策を講じることが勧められる。注意すべき点として、現時点ではロコモの判定閾値が決定されていないことが挙げられる。すなわち、各テストで明らかなことは年代標準値だけで、ロコモの判定には至っていない。今後のデータの蓄積により、ロコモの判定基準が決定されると思われる。

 一方、ロコモ度テストの評価値は、運動などの対策により改善することが見込まれる。多くの国民が、ロコモ度テストを試す機会に恵まれ、その後の運動などの努力によってテスト結果が改善していき、さらに積極的に運動習慣が維持されていくようになることが望まれる。今後、ロコチェック、ロコモ度テストを用いてロコモが早期に察知され、予防・改善が進むことを期待したい。

【参考文献】
1)内閣府 平成22年版 高齢社会白書
2)厚生労働省 介護給付費実態調査月報(平成25年6月審査分)
3)内閣府 平成24年版 高齢社会白書
4)村永信吾:立ち上がり動作を用いた下肢筋力評価とその臨床応用 昭和医学会誌 2001; 61: 362-7.
5)村永信吾ら:2ステップテストを用いた簡便な歩行能力推定法の開発 昭和医学会誌 2003; 63: 301-8.
6)Seichi A, et al. Development of a screening tool for risk of locomotive syndrome in the elderly: the 25-question Geriatric Locomotive Function Scale. J Orthop Sci 2012; 17: 163-72.