メトホルミンの単独投与では血糖コントロールが不良だった2型糖尿病患者に、新機序の糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬dapagliflozinを投与したところ、102週後に体重が減少したと自己申告した患者では、健康関連QOLのほとんどの項目で、dapagliflozin群の方が改善したと答えた患者の割合が高かった。これは米国AstraZeneca社のSusan Grandy氏らが、国際無作為化二重盲検プラセボ対照試験の患者データを解析した結果だ。

 本試験の対象は、メトホルミンのみでは十分に血糖コントロールできなかった2型糖尿病患者で、男性は30〜75歳、女性は55〜75歳で少なくとも閉経から5年が経過している患者。加えて、HbA1cは6.5〜8.5%、空腹時血糖値は240mg/dL以下、BMIは25kg/m2以上、メトホルミン投与量が試験登録前に12週間以上にわたり1500mg/日以上で安定している患者とした。

 これらの条件を満たした患者をメトホルミンに加え、dapagliflozin 10mg/日あるいはプラセボを投与する群に無作為に割り付け、二重盲検下で24週間追跡した。さらに、メトホルミンとdapagliflozinの併用による治療効果を検討するため78週間の延長試験を行ったので、延べ102週間の追跡となった。

 主要評価項目は24週後の体重変化に設定され、その結果は今回の欧州糖尿病学会以前に既に発表されている。ベースラインからの体重変化はdapagliflozin群が−2.96kg、プラセボ群が−0.88kg、群間差は2.08kgと、dapagliflozin群で有意に減少していた(P<0.0001)。また、102週後の延長試験終了時にベースラインに比べて体重が減少していた患者の割合は、それぞれ90%、73%だった。さらに、体重減少の大半は、脂肪塊や内臓脂肪組織、皮下脂肪組識の減少によるものと報告されている。

自尊心と全般的QOLは有意に改善

 SGLT2阻害薬は、原尿中からの糖の再吸収を抑制することで尿中に糖を排泄させ、血糖値を低下させる。これに伴い、体重減少などの好ましい作用があることも報告されている。しかし、2型糖尿病患者において、経口血糖降下薬による体重減少と健康関連QOLの関連性に関するデータはこれまで限られていた。

 そこで、Grandy氏らは前述の試験データを用いて、dapagliflozinが投与された2型糖尿病患者において、体重減少に伴う健康関連QOLの変化について検討した。

 今回は、ベースラインおよび102週後にSHIELD WQ-9質問票を用いて健康関連QOLを評価し、102週後に体重が減少したと自己申告した患者を対象に、SHIELD WQ-9の9つの各項目について改善したと回答した患者割合を比較した。