昨今、血糖を適切にコントロールするには、エクササイズの実践以外にも、散歩などの日常身体活動(ADL)が重要だとの指摘がある。そこで、2型糖尿病患者でADLの24時間血糖コントロールへの影響を調べたところ、1日に15分間の散歩を3回行うよりも1回45分間の持久運動を実施する方が、日内血糖変動の改善には有効であることなどが明らかになった。オランダMaastricht University Medical CenterのJan-Willem van Dijk氏らが発表した。

 対象は、2型糖尿病の男性20例(平均年齢64歳、平均BMI 29.5、平均HbA1c 6.9%)。コントロール日(1日中座位で過ごす)、ADL日(1日座位で過ごし、毎食後15分間の散歩[3METS以下]を3回)、持久運動日(1日座位で過ごし、45分間の持久運動[6METS以下]を1回)を1週間の間隔を空けながら、それぞれのプロトコルを全例が実行した。血糖値の測定には持続血糖測定(CGM)を用いた。

 日内血糖変動を見ると、1日のうちで高血糖(10mmol/L以上)状態だった時間は、コントロール日の6時間51分に比べ、持久運動日が4時間47分と有意に減少したが(P<0.001)、ADL日は6時間2分と有意差はなかった(P=0.67)。平均血糖値も、持久運動日はコントロール日よりも0.6mmol/L有意に減少したが(P<0.001)、ADL日は変わらなかった(P=0.92)。

 一方、食後の累積血糖上昇(iAUC)に関しては、コントロール日に比べ、持久運動日(35%減、P<0.001)だけでなく、ADL日(17%減、P<0.05)も有意に減少した。食後の累積血漿インスリン(iAUC)も、コントロール日と比較し、ADL日(17%減、P<0.05)、持久運動日(33%減、P<0.001)のいずれも有意に減少した。

 以上からvan Dijk氏は、「毎食後の散歩などのADLは、食後血糖の改善には有効だったが、日内血糖変動の改善効果は見られず、1日1回45分の持久運動は日内血糖変動の改善に有効だった。血糖コントロールの改善には、ある程度のまとまった量の身体活動が必要かもしれない」と考察した。